ベトナム沿岸に大量の油漂着 エビ養殖や観光に被害

http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070501/wld070501003.htm

 ベトナム沿岸に今年1月から大量の油が漂着、4月中旬には白砂の海岸で有名な中部のリゾート、ニャチャンも汚染され、エビ養殖業や観光業への被害も拡大している。

 汚染源については「中国の油井」「タンカーの廃油」など諸説あるがはっきりせず、ベトナム政府は日本の宇宙航空研究開発機構から衛星写真を取り寄せるなど調査を進めている。

 油の漂着は、旧市街地が世界遺産に登録されている中部の古都ホイアンで確認されたのを皮切りに全土に拡大。北は中国国境付近から、南は最南端のカマウ省に至るまで約3260キロにわたるベトナムの海岸線で4月18日までに約1700トンの油の漂着が確認された

 ベトナム天然資源・環境省によると、汚染源の可能性としては
(1)海南島周辺など中国の石油採掘に伴う油漏れ
(2)南シナ海を航行するタンカーの廃油
(3)海底から自然にわき出す油
−などが考えられるが特定されていない。

 ベトナム政府によると、漂着している油の成分は、南部バリア・ブンタウ省沖などベトナムで採掘される油とは異なるという。
(共同)