イラク復興協定を承認 5年間で15億ドル規模
http://www.asahi.com/international/update/0504/TKY200705030183.html
イラク安定化の国際会議は3日、今後5年間で15億ドル(約1800億円)規模の対イラク財政支援をうたう国際的な枠組み「イラク復興協定」(イラク・コンパクト)を承認した。4日までの日程で、周辺諸国、国連安保理常任理事国や、日本も含む主要8カ国(G8)など約60カ国と国際機関が参加した。
復興協定の策定には国連や世銀が関与した。イラク政府が経済的な自立と国民和解に向けて、石油収入の公平な分配をはじめとした行財政改革を約束する見返りとして、国際社会が財政支援や債務免除、技術援助を約束した。
マリキ首相は冒頭発言で、なお約500億ドルに及ぶとされる対外債務全額の帳消しを求めた。国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は記者会見で、サウジアラビアや中国などが計300億ドル規模の債務免除を表明したことを明らかにした。ロイター通信によるとエジプトが債務の全額帳消しに同意。スロベニア、ブルガリア、ポーランドも大半の債務免除に同意したという。
4日までの日程だったはずですが、こんな早く記事が出るとは思いませんでした。まぁイラク政府が約束した行政改革が、アメリカのグローバリズムの押し付けでなければいいのですが、どうなんでしょうねぇ。まぁこの記事は金の話ばかりという気もしますが、
■イランに対し出席しなければ貴重な機会を逃すことなると警告
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070426/1177584365
で警告されてましたが、結局イラン(とシリア)が出席はしているようですが、なかなか緊張したやりとりがなされているようです。
■<イラク国際会議>ライス米長官がイラン、シリア外相と対話
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070503-00000063-mai-int
【シャルムエルシェイク(エジプト・シナイ半島)高橋宗男】イラクへの資金協力と安定化支援を協議する国際会議が3日、エジプトの保養地シャルムエルシェイクで始まった。出席していたライス米国務長官は、関係が悪化しているシリアのムアレム外相と会談。敵対関係にあるイランのモッタキ外相とも昼食の席で対話を持った。米国は、イラク情勢が泥沼化する中で、イラク安定化のため周辺国との対話路線へと踏み出した。
米シリア外相会談では、イラク・シリア間の国境警備を中心に協議が行われたとみられる。米国やイラク政府はこれまで、武装勢力のイラクへの流入に十分な対策を講じていないとシリアを非難しており、ムアレム外相はこの批判に反論する形で、協力姿勢を打ち出した模様だ。
米国は05年2月のハリリ元レバノン首相暗殺事件の翌日に駐シリア米大使を召還、シリアとの関係が冷え切っていた。
ライス長官とイランのモッタキ外相は、昼食会の席で「あいさつ程度」(米国務省)の言葉を交わした。今後、外相会談が行われる可能性もとりざたされている。
核開発問題で国際的に孤立感を深めるイランと米国は直接対話を巡る駆け引きを繰り広げていた。会議を前に米国は「直接対話の可能性を排除しない」との表現でイランに対してメッセージを発したが、モッタキ外相は「時期尚早」と対話の可能性を否定。これを受け、ライス国務長官は「(対話が実現すれば)どんな話題にも応じる」と、核問題に触れないとしてきた姿勢を転換していた。米とイランは80年から断交状態が続いている。
米ブッシュ政権は、民主、共和両党の有力者で構成する「イラク研究グループ」が今年1月にイラン、シリアとの対話を提言した際、これを拒否するなど強硬姿勢を崩さなかった。しかし、民主党が多数派を握る米議会がイラク政策への批判を強める中、イラク情勢の改善にはイラン、シリアなど周辺国への働きかけが必要と判断。3月にバグダッドで行われた国際会議で、米イランが高官同士で意見交換した。
支援会議には3日、イラク周辺諸国やG8から外相が出席、イラクが今後5年間の政策目標を掲げ、各国が債務削減などで支援する「イラク国際協定」を採択した。
まぁイランと米の会話はほとんどなかったようですね。なんとか対立が収まってほしいものですが。
と思ったら、ライス長官の方も『実現の可能性が少ないことを明らかにした』ということらしいですね。↓
■ライス長官「実現の可能性少ない」、イラン外相との会談
http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200705040013.html
2007.05.04
Web posted at: 15:37 JST
- CNN/AP
エジプト・シャルムエルシェイク――イラクの安定化を支援する外相級の国際会議が3日、シャルムエルシェイクで開幕し、出席したライス米国務長官は同日、焦点となっているイランのモッタキ外相との会談について「申し入れていない」と実現の可能性が少ないことを明らかにした。
長官は3日、シリアのムアレム外相と会談、イラク情勢でシリア国境からイラクへの反米武装勢力や武器流入への懸念を示し、同国の善処を求めている。米国はシリア、イランをテロ支援国家と非難、イランとは核開発問題で対立がさらに先鋭化している。
イラク政府は、国内の宗派対立を緩和させる上で、米、イラン関係の改善が不可欠としてライス氏にイラン外相との会談を求めていた。