イランがタリバーンの軍事支援を否定、米主張に反論

http://www.cnn.co.jp/world/CNN200706210033.html

2007.06.21
Web posted at: 18:58 JST

  • CNN/REUTERS

テヘラン――米国務省のバーンズ次官(政治担当)が先に、イランは米軍事作戦で政権を追われたアフガニスタンイスラム強硬派勢力タリバーンに武器援助を行っていると指摘した問題で、イラン外務省幹部は21日、事実無根の主張と否定した。国営イラン通信が伝えた。

バーンズ次官は、タリバーンに対するイランの武器支援について「反ばく出来ない証拠がある」と強調し、アフガンで治安維持に当たる北大西洋条約機構NATO)主導の国際治安支援部隊が「一部のイラン製の武器流入を阻止した」とも語っていた。武器供与は定期的に実施しているともしていた。

これに対しイラン外務省幹部は、アフガン南部のカンダハル市で6月初旬、イランの領事館が襲撃を受けた事件に言及、「タリバーンのイランに対する敵意を物語るものだ」として、タリバーンへの武器援助はつじつまが合わないとも反論した。

イランはイスラムシーア派が多数派、タリバーンシーア派を敵対視している。

まぁアメリカはイランが○○を支持していると手をかえ品をかえって感じで何回も言ってますが、ホントどうなんでしょう。アメリカは証拠があるとも何回か言っていますが。ちょっと後でまとめられたらまとめて見ます(追加:アメリカのイラン非難まとめ。2007/02〜) 。まぁとりあえずこの日記を「証拠」で検索した結果↓
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/searchdiary?word=%be%da%b5%f2

てかこっち↓にもあった。にわかなんで昔のことがあまり分かってないんですが、タリバンってパキスタンと関係があったんじゃないのか。これはひどい
<イラン>米の「タリバンに武器支援」発言に反発
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070622-00000082-mai-int
毎日新聞のほうが長いようなのでそっちの方を
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/mideast/news/20070623k0000m030047000c.html

 【テヘラン春日孝之】アフガニスタンの治安情勢に絡み「イラン政府が(イスラム原理主義勢力)タリバンに武器支援をしている」と米政府高官が主張していることに対し、イラン政府は21日、「根拠がない」と反発した。イランは01年の旧タリバン政権打倒で積極的な役割を果たしており、「米国は治安悪化の責任を押しつけようとしている」と非難している。

 バーンズ米国務次官は今月12日、「イラン革命防衛隊がタリバンに武器支援をしている証拠がある」と主張した。ゲーツ国防長官も「大量のイラン製兵器がアフガンに流れている」と述べ、イラン政府の関与を示唆した。

 これに対して、イラン外務省のサファリ次官は21日、アフガン南部カンダハルのイラン総領事館が最近、タリバンの攻撃を受けたことなどを挙げ、「むしろ米英が治安確保の義務を怠っている」と反発した。

 イランはこれまでタリバンと敵対し、98年には当時のタリバン政権と全面戦争の危機に直面したことがある。01年米同時多発テロ後は、タリバン政権打倒と国際テロ組織アルカイダ掃討に向け、米英軍の軍事作戦を支援、米国が後ろ盾となるアフガン新政権の樹立にも大きな役割を果たした。

 イランはイスラムシーア派国家だ。スンニ派タリバンシーア派を敵視し、両者は「水と油」の関係。最近のタリバンは麻薬ビジネスで軍資金を得ており、麻薬流出経路になっているイラン東部の国境地帯で、イラン政府は麻薬マフィアと「戦争」を続けている。イランは「アフガン安定こそ国益」と認識しており、タリバンへの武器支援が事実なら、敵に塩を送り、自らの首を絞める行為に他ならない。

 タリバンアルカイダとの連携を強化し、治安情勢が急速に悪化して以来、「イランがタリバンに武器支援を行っている」との憶測情報が流れ始めた。今回の米政府高官発言はその延長線上のものだ。だが、アフガンのワルダク国防相は「(イラン製兵器は)麻薬マフィアなどのルートから入ってきたのではないか」と指摘、イラン関与説に疑問を呈している。

毎日新聞 2007年6月22日 18時52分

疑問といえば、
統合参謀本部議長、イラン政府のイラク介入説を疑問視
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070214/1171458191
もありましたね。

朝日新聞にも記事ありました。
アフガン全土、治安悪化 米、イランの関与疑う
http://www.asahi.com/international/update/0618/TKY200706180329.html

 反政府勢力タリバーンが攻勢を強めるアフガニスタンの治安悪化が、全土に広がりはじめた。首都カブールでは2日連続で自爆テロがあり、17日には日本人も巻き込まれて負傷した。比較的平穏だった北部でも自爆テロが続く。アフガンで「テロとの戦い」を推し進める米国は、イランがタリバーンを支援しているとの疑いを強めている。

 35人が死亡した自爆テロ現場に遭遇して重傷を負った東京都三鷹市の吉田信行さん(65)は、事件から一夜明けた18日、入院先の病院でレントゲン検査を受けた。全治6カ月という。

 カブールでは16日にも国際治安支援部隊(ISAF)の車列を狙った自爆テロで4人が死亡している。今年、アフガンで発生した自爆テロは少なくとも67件。136件と最悪だった昨年を上回りかねないペースだ。

 南部の山岳地帯でひそかに再組織化を進めたタリバーンは昨年来、再び息を吹き返した。特に南部は社会インフラの整備が遅れ、職もない。将来に失望した若者がタリバーンに合流しはじめたといわれる。

 さらに17日、東部パクティカ州で駐留米軍などが武装組織の潜伏先とされるイスラム神学校を空爆して子ども7人を殺すなど民間人への誤射・誤爆も多発。人々の反米感情が結果としてタリバーンへの支持を強める。

 タリバーンは5月、米軍やISAFなどに対する自爆テロや仕掛け爆弾、待ち伏せ攻撃を強めると予告。比較的治安がよく戦後復興も順調に進んでいた北部でもテロが増えはじめた。

 16日にあった民間人2人が死亡したテロなどはタリバーンに呼応するイスラム保守派のヘクマチアル元首相の支持者が関与した疑いが強い。ただ、北部一帯を支配する軍閥のドスタム将軍(ウズベク人)とカルザイ大統領(パシュトゥン人)の反目も治安悪化の一因となっている。

 ウズベク人が中心のドスタム氏の支持者は、大統領が任命した北部ジョズジャン州知事(パシュトゥン人)を快く思っていない。5月末、知事解任を求めた住民と警官隊が衝突。一歩間違えば、内戦時代のような「民族対立」が再燃しかねない状態だ。

 一方で米国は、アフガンの西隣イランがタリバーンを支援していると神経をとがらせる。

 「イランからアフガンに武器が流入している」。4日、カブールを訪問したゲーツ米国防長官は記者会見で語った。アフガン治安当局やISAFもイラン製とされるライフル銃や地雷などを押収している。ただ、イランはアフガン復興を支援しており、アフガン政府は火消しに躍起だ。ワルダク国防相は「(国際テロ組織)アルカイダや麻薬マフィアなど他のルートから入ってきたのではないか」と米国の見方を否定した。

いやーもう何がなんだかです…