ビンラディン師に「神の剣」称号 パキスタン宗教組織

http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY200706220375.html

 パキスタンイスラム教組織が、国際テロ組織アルカイダオサマ・ビンラディン容疑者に「サイフッラー」(神の剣)の称号を贈ることを決めた。イスラム社会が反発した小説「悪魔の詩」の著者サルマン・ルシュディ氏に、英国がナイトの爵位を授与したことに反発したものだ。

 22日付パキスタン各紙によると、保守的なイスラム法学者らで組織する「パキスタン・ウラマ評議会」のタヒル議長は「イスラム教を侮辱した者が称号を得られるならば、米英と戦う者も高尚な称号を与えられるべきだ」と理由を語った。

 同評議会は約2000人のメンバーを擁する国内最大の宗教組織。

 英国は16日、ルシュディ氏に「サー」の称号を伴う爵位の授与を発表。パキスタン下院は18日、この措置を非難する決議を採択し、各都市でも抗議デモが開かれるなど、反発が広がっている。

これぞ目には目をというやつでしょうか。まぁこれくらいの復讐ですめばかわいいもんですけど…しかし朝日新聞、本文中では『ビンラディン容疑者』、見出しには『ビンラディン師』って使い分けてるのが微妙ですけど。
売り売り帰る瓜売りの声。さん
http://d.hatena.ne.jp/umida/20070619
によると「だれかが自爆攻撃をしても正当だ」(宗教問題担当相)と言ってたようですね。いやホントこれだけで終わって欲しいです。と思ったら
Oohさん
http://d.hatena.ne.jp/Ooh/20070619#p3
のところには英語もあるようで。ちょっとニュアンスが違うみたいです。

…大臣はその後、テロリズムを容認したり扇動しようとしたのではなく、その原因に圧力をかけたかったと言うために、…

とか書いてあるようですね。

追加:
英、「悪魔の詩ラシュディ氏に爵位 「イスラム敵視」猛反発
http://www.sankei.co.jp/kokusai/world/070619/wld070619004.htm

 【ロンドン=蔭山実】小説「悪魔の詩」の著者で知られる英国人作家、サルマン・ラシュディ氏(59)に英政府から「サー」の称号を伴うナイト爵位を授与されたことで、イランなどのイスラム諸国で反発が起きている。イラン政府は英政府のイスラム敵視を象徴していると主張。パキスタン議会は英政府に叙勲の撤回を求めた。

 ラシュディ氏はインド生まれで、1981年に英国のブッカー賞を受賞して頭角を現し、89年にイスラム教の預言者ムハンマドの生涯を題材にした「悪魔の詩」を発表した。これがイスラム諸国の反発を招き、イランの当時の最高指導者、ホメイニ師が同氏に死刑を宣告して波紋を広げた。

 イラン政府は98年に死刑を支持する方針を撤回したが、ラシュディ氏の小説を容認したわけではなく、同氏にナイト爵位を授与した英政府を強く非難している。

 イラン外務省の報道官は17日、「イスラム社会で憎悪されている人物への叙勲は英政府高官のイスラム敵視の姿勢を如実に示している」と反発。18日には政府系の団体がラシュディ氏への爵位授与に抗議するようイスラム諸国などに呼びかける声明を出したという。

 イランは、イラン革命以降、原理主義的な路線を強め、ラシュディ氏への憎悪はイスラム諸国でも特に強い。パキスタンでも同氏や旧宗主国の今回の措置に対する反発は根強い。

 パキスタンの下院は18日、英政府にラシュディ氏への爵位授与の撤回を求める決議を採択し、英国との対決姿勢を強めている。宗教問題担当相は「英政府が叙勲を撤回しなければ、イスラム諸国は英国との外交関係を断絶すべきだ」と訴えた。

 宗教問題担当相は「自らはテロを称賛するつもりはない」としつつも「ラシュディ氏への叙勲はテロの要因になる」と指摘し、ムハンマドの名誉を守ろうとして自爆テロが起きても正当化されることになるとの見解を示した。

 一方、ラシュディ氏は長期間の潜伏生活から解放され、執筆活動を続けている。同氏は爵位授与に「偉大な名誉に興奮しつつも謙虚に受け止めている。このような形で自らの仕事が認められてうれしい」との声明を出した。イランやパキスタンで起きている反発にはコメントしていない。

産経新聞の方が原文に近いんですかね。