タイの来年度国防費、クーデター前の昨年度比で7割増要求

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070629id24.htm

 【バンコク=田原徳容】軍主導の暫定体制下で年内に総選挙を実施し民政復帰を進めるタイで、国防省が来年度(2007年10月〜08年9月)の国防予算として今年度比24・3%増の1430億バーツ(約5140億円)を要求し、「お手盛り」との批判が高まっている。

 クーデター前の昨年度と比べると7割増で、軍部が民政復帰後も既得権拡大を図ろうとする意向が見え隠れする。

 同省によると、国防予算は、97年のアジア通貨危機以降大幅にカットされ、800億バーツ前後で推移。しかし、昨年秋のクーデター直後の予算編成で前年度比33・8%増の1150億バーツを計上。今月下旬に検討された来年度予算は、南部イスラム過激派のテロ対策などを理由に、さらに増額された。予算全体に占める割合も1・3ポイント増の8・6%、過去5年間1%台前半で推移した対GDP比も1・57%に跳ね上がる。

 アジアで国防費が大幅に増えているのは、10年間で2倍となった中国やインドなど少数だが、同省報道官は、「東南アジア諸国連合ASEAN)諸国にはGDP比3%を超える国も多く、タイは突出していない。通貨危機以前の水準に戻っただけ」と説明した。外交筋は「予算増額は軍部が影響力を誇示する仕組みを整える手段」と指摘している。

(2007年6月29日22時46分 読売新聞)

国防予算が少なくて軍部に不満があったってことなんでしょうか。クーデターの原因もそれなんですかね。