サグラダ・ファミリア崩落の危険? 地下に鉄道トンネル

http://www.asahi.com/international/update/0629/TKY200706290403.html

 アントニオ・ガウディが設計し、現在もバルセロナで建設中の世界遺産サグラダ・ファミリア教会の大聖堂で、崩落の危険性が指摘されている。理由はほぼ真下を通る高速鉄道のトンネル計画。路線変更を求める教会側にスペイン政府は「安全だ」と譲らない。この騒ぎで、教会が市の建築承認を得ないで建設されていたことも判明し、論争は泥沼化しそうな雲行きだ。

着工から125年になる今も工事が続くサグラダ・ファミリア教会=バルセロナ

 教会は1882年に着工。内戦や資金不足などの中断を経て、これまで90メートルを超える塔8本が完成。今後は170メートルの塔も建設予定で、20年後とされる完成を目指し、大勢の観光客が訪れるすぐ横で今もクレーンがうなり声を上げる。

 だが、教会前の地下40メートルに、スペイン国鉄がフランスと結ぶ高速鉄道のトンネル建設を5年後の完成を目指して計画。教会の基礎部分と数メートルしか離れていないため、「工事や電車の振動のため壁の落下や、倒壊などのダメージにつながる可能性がある」という反対論が教会の建設関係者から持ち上がった。

 政府は「教会基礎とトンネルの間に補強壁を設ける」と提案。だが、05年に市内の地下鉄工事現場で陥没事故が起きるなど、周辺地盤のもろさも指摘され、教会は「訪問者が危険にさらされる」として路線変更を求めて裁判も辞さない構えだ。

 だが、1885年以降の設計変更について教会が市の許可を得ていなかったことも最近の地元報道で判明。当局が120年以上にわたって無許可建築を黙認していたことも明らかになった。

スペインのニュースってあんま無い気もしますけど、たまには。せっかくなんだから大事にすればいいのにとは思いますが。