中台情勢、中国優位に 防衛白書、遠方展開能力を警戒

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070706-00000037-san-int

 小池百合子防衛相は6日の閣議で、平成19年版防衛白書を報告し、了承された。中国による空母保有への強い関心や、近代的戦闘機の急激な増加などの変化を具体的に記述。不透明な形で進められる人民解放軍の近代化が、より遠方への戦力展開能力の確保を目的としていることに警戒を表明しているのが特徴だ。

 白書は、今年度の中国の国防予算が対前年度比で17・8%増と19年連続で2ケタの伸び率を示し、日本の防衛関係費を初めて超えたことを明記。中国の軍事力の近代化によって「中国、台湾の軍事バランスは中国側に有利な状態へと向かって変化しつつある」との見解を初めて記し、透明性の確保を求めている。

 また、中国の軍事力近代化の目標が台湾にとどまらず、さらに遠方を目指している可能性に言及している。具体的には、引き続き潜水艦能力の向上を目指していることや、揚陸艦や補給艦の増強を進めていることに言及。可能な限り、遠方海域で敵の作戦を阻止することを目指しているとしている。空母保有への強い関心にも触れた。

 航空戦力については、機動性に優れた国産のJ10、ロシア製SU27など「第4世代型戦闘機」の増強や大型輸送機の大量導入を通じ、中国本土の防空能力に加え、より前方での制空、対地・対艦攻撃能力の構築を進めていると指摘した。

 さらに、今年1月に中国が実施した人工衛星破壊実験に関し、発射されたミサイルが弾道ミサイルの技術を応用し、人工衛星に衝突させる終末段階の誘導で高度な技術を使用した可能性を指摘。その上で「中国が人工衛星に対する攻撃も軍事作戦の一部として想定している可能性を示す」と分析している。

 昨年7月の北朝鮮による弾道ミサイルの連続発射については「射程の異なる弾道ミサイルを一定の範囲に着弾させたと考えられ、より実戦的な特徴を有している」とし、運用能力が向上していると強調。射程約6000キロのテポドン2を2段式から3段式にして射程を伸ばすなど、改良を進めているとした。

 ただ、北朝鮮の昨年10月の核実験に関しては「日本として独自の情報を持っているわけではない」(防衛省)という理由から「実施した蓋然性が極めて高く、核兵器計画をさらに進展させた可能性が十分にある」との表現にとどめた。

 一方、米軍再編については、先の通常国会で成立した在日米軍再編特別措置法の実施を通じて着実に進める決意を示した。また、イージス艦中枢情報持ち出し事件やファイル交換ソフトを通じた情報流出の多発を受け、秘密保全に関する記述を昨年の半ページから2ページ半に増やした。

初めて中国側に有利ですか。ついに来たって感じが…

中国に関してはここ↓にいろいろと集めました。
「平和度」指数で日本5位=121カ国中、最下位はイラク
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070531/1180625412

空母というと、
「非対称戦」露に学ぶ中国…強大米軍への対抗戦略
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070516/1179332207
あたりですね。