対テロ演習中の列車爆弾テロ、露政権の面目つぶす狙いか

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070814it13.htm

 【モスクワ=緒方賢一】ロシア北西部ノブゴロド州で13日夜(日本時間14日未明)、少なくとも60人が負傷した列車爆弾テロは、国内で上海協力機構の対テロ演習を展開中だったプーチン政権の体面を傷つけることを狙った、反政府勢力による犯行とみられる。

 政権は、テロ対策を重要課題に掲げ、最近はチェチェン武装勢力による大規模テロも起きていなかっただけに、テロ再発の衝撃は想像以上に大きい。

 地方視察中の大統領は14日、連邦保安局のパトルシェフ長官に捜査状況を逐一報告するよう命じた。

 脱線したのはモスクワからサンクトペテルブルクへ向かっていた特急列車の4両で、列車には乗客員約250人が乗っていた。

 犯行声明は出ておらず、テロを実行した組織も不明。だが、インターファクス通信によると、犯行には手製爆弾が使われ、現場付近では、2005年6月にモスクワ郊外で17人が負傷した、列車を狙った爆弾テロで使われたのと同じリード線が発見されたという。
 ロシアで交通機関を狙ったテロとしては、04年2月にはモスクワの地下鉄が爆破され40人余が死亡。同年8月には旅客機2機がほぼ同時に爆破され、約90人が犠牲になった。

 いずれの事件も、チェチェン武装勢力の犯行とされたが、一連のテロの首謀者とされる武装勢力の指導者バサエフ司令官が06年7月に死亡した後は、大規模テロは起きていなかった。

 ロシアは現在、中国など周辺国とテロ対策の軍事演習を大々的に行っている。しかし、イスラム武装勢力などを軍事的に「掃討」するとの想定で演習が行われていた最中にテロが起きたことで、プーチン政権は足下の治安対策に疑問符をつけられた格好だ

(2007年8月14日20時38分 読売新聞)

テロと断定されたようですが、こういう狙いがあったかもしれないんですね。続報注目します。