メルケル首相きょう訪中 独、中国偏重を修正 人権重視、外交バランス

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070826-00000910-san-int

 【ベルリン=黒沢潤】ドイツのメルケル首相は26日から6日間の日程で中国と日本を訪問する。昨年に続いて2度目となる訪中では、人権や民主主義の重要性を強調するほか、人権活動家とも面会する計画だ。また、相次ぐ独閣僚の訪日に続けて首相も日本を初訪問することで、シュレーダー前政権時代に「中国寄り」だった対アジア外交のバランスを修正する。

 中国滞在中の胡錦濤国家主席らとの会談で注目される議題は、人権問題だ。旧東独育ちのメルケル首相は人権や民主主義の尊さを知る身だけに、「(個別の人権問題を)具体的に討議する」(独高官)方針という。首相は人権活動家とも積極交流する予定で、対象者は「インターネット(で政府批判をする)サイトの代表者や無料紙の記者ら」(フィナンシャル・タイムズ独語版)だ。法学部の学生たちとも意見交換する。

 メルケル首相は昨年のロシア初訪問の際も、プーチン大統領の懸念をよそに、在モスクワ独大使館にチェチェン問題の活動家らを招待した。

 首相は来夏の北京五輪を前に、中国が国際水準の「報道の自由」を確立することも合わせて求めるとみられる。一方、中国が対中武器禁輸の解除を求めても、妥協はしない方針だ。

 6月のハイリゲンダム・サミット(主要国首脳会議)で焦点だった環境問題も重要議題の一つ。12月のインドネシアでの「気候変動枠組条約第13回締約国会議」(COP13)を目前に控え、首相はガス削減への国際的な枠組み参加を強く促すとみられる。

 29日からの日本訪問は、“中国偏重”だったシュレーダー前政権時代の対アジア外交を軌道修正する場ともなる。シュレーダー氏は約7年間の在任中、中国市場への食い込みを図るとともに、国連安全保障理事会常任理事国入りに関し、中国の理解を得るため計6回も訪中。その突出ぶりは独メディアから「中国べったり」と揶揄された。一方で、日本への正式訪問は2度だけと、姿勢の違いが際立っていた。

 これに対し、メルケル首相は2005年の政権発足以降、対アジア外交を徐々に修正。外相や国防相、経済技術相らが相次いで訪日しており、「日本重視の姿勢は前政権より顕著」(外交筋)だ。メルケル首相は今回、天皇陛下を表敬訪問するとともに、安倍晋三首相との会談を通じ、日本との関係強化を国内的にも印象付けたい考え。

 政策面では、日独両国が国際的にリードする環境分野での協調を確認する。メルケル首相は31日に京都で、環境をテーマとした特別講演を行う予定だ。

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ドイツって中国よりだったんですね。知りませんでした…
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http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070509/1178659919
ではフランスも日本よりになってるのかなという感じですが、実際今後どうなるんでしょうか。