スイス国民議会選、史上稀な「汚い選挙戦」でしこり残す

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071021id23.htm

 【ジュネーブ=大内佐紀】スイスで21日、4年に1度の国民議会(下院、定数200)選挙が行われ、即日開票された。

 大勢は同日深夜(日本時間22日未明)に判明する。右派政党・国民党(現有議席55)が第1党の座を維持する見通しだが、スイス史上、珍しい「汚い選挙戦」となったため、連立政権内にしこりが残りそうだ。

 国民党は、移民排斥を前面に打ち出しての選挙戦を展開。同党の最有力者クリストフ・ブロッハー司法相は「スイスの言葉を話せない外国人は出て行け」「未成年犯罪者の6割は非スイス人で、うち半分はバルカン半島出身。未成年であろうと国外退去にする」などと、遊説してきた

 特に物議を醸したのは、「治安(維持)のため」、白い羊3匹が黒い羊1匹をスイスからけり出す図柄の同党ポスター。人種差別とも受け取れるため、「良識を疑う」(第2党・社会民主党出身のミシュリン・カルミレイ大統領)などと、国民党と連立を組む中道左派諸政党の反発を買った。今月6日には首都ベルンで国民党支持者のデモを反対派が襲撃、逮捕者多数を出す異例の騒ぎに発展した。
(2007年10月21日22時49分 読売新聞)

保守派くらいなら理解できるんですが、移民排斥まで行くと…まぁ彼らに言わせれば日本と同じくらい外国人流入を防ぎたいだけだって感じなのかもしれませんが(これ言ったのフランスの極右政権でしたっけ?)
ともかく結果は、国民党が勝ったようですが
<スイス>総選挙で右派・国民党が7増の62議席獲得
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071022-00000065-mai-int

 【ジュネーブ澤田克己】スイスの総選挙(下院・定数200)が21日行われ、即日開票の結果、03年の前回総選挙で第1党に躍り出た右派・国民党が前回よりも7議席多い62議席を得た一方、前回は同党と3議席差だった左派・社会民主党は9議席減の43議席にとどまった。

 その他は、最左派の緑の党が7議席増の20。中道の急進民主党が4議席減の31となった。中道のキリスト教民主党は3議席増で31。緑の党は、同時に行われた上院選挙(定数46)でも初めて1議席を獲得した。

 国民党は、白ヒツジが黒ヒツジをけり出す挑発的な選挙ポスターを作製。「人種差別的だ」と批判されたが、反移民感情の高まりをうまく利用して波に乗った。同党は90年代後半以降、党勢拡大を続けている。

 同国では50年代末から、緑の党以外の4大政党すべてが参加する大連立政権が続いている。

しかしヨーロッパでは反移民感情が強いですね。