教師殺害など教育現場での攻撃急増 国連報告

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071110-00000956-san-int

 【ニューヨーク=長戸雅子】国連教育科学文化機関(ユネスコ)は9日までに、学生や教師、教育施設への攻撃が過去3年間で急増していると強い憂慮を示す報告書を公表した。教師が生徒の目目前で殺害されるといった、子供たちの心に深い傷を残す残虐な事例も発生しているという。

 イラクでは2003年4月のフセイン政権崩壊以来、過去の「清算」として約280人の教育・研究者が殺害された。アフガニスタンでは、2005年と06年に教育現場を標的にした爆弾攻撃などが190件も発生。政府と反政府ゲリラ組織による内戦が続いたネパールでは2002年から06年にかけて、700人以上の教師と1700人以上の学生が逮捕、もしくは拷問を受けた。

 報告書発表の会見では、辛酸を極める事例も明らかにされた。バグダッドでは昨年、女性教師が乱暴されたうえに切断遺体が学校の外でさらされるという事件が発生。イスラム過激派が活動するなど政情が不安定なタイ南部でも、生徒の目の前で教師が撃たれたうえに火をつけられるという事例があったという。

 教育関係者が標的になる理由は政治や民族、宗教をめぐる対立などさまざま。ユネスコは世界全体での犠牲は把握できていないとし、教育現場への攻撃を監視する世界規模のシステムの構築を呼びかけている。

 国連は、2015年までに世界のすべての子供たちが初等教育の全課程を修了できるようにするとの目標をかかげているが、紛争地域多発地域に住む7700万人の子供の4割が学校に行けない状態だという。

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2015年までの目標達成して欲しいものです。