イラン国会議長と単独会見、米政権への強い不信感表明

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071121-00000201-yom-int
読売新聞の方が長いのでそっちの方を。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071121i201.htm

 【テヘラン=大内佐紀、工藤武人】イランのゴラムアリ・ハッダードアデル国会議長は20日、国会内で読売新聞の単独会見に応じ、核問題について、国際社会が求めているウラン濃縮活動の停止に応じる考えがないことを改めて強調した。

 議長はその上で、「米国は、核問題があろうとなかろうと我が国に難癖をつけ、圧力をかけ続けるだろう」と、ブッシュ米政権への強い不信感を表明した。議長が日本のメディアと会見したのは初めて。

 ハッダードアデル議長は最高指導者ハメネイ師の側近として知られ、政策決定にも影響力を持つ。

 議長は会見で、核問題で米国との緊張が高まっていることに関し、「米国はイラン革命をいまだに認めておらず、核問題は米国にとって一つの道具に過ぎない」と、ブッシュ政権がイランの体制転覆を追求しているとの認識を示した。

 両国の関係改善を図るため、スイスなど第三国が仲介の動きを見せているが、議長は「米国がもたらした緊張を第三者が緩和することはできない。打開策は米国こそが考えるべきことで、まず米国が、イラン固有の権利を認めなければならない」と述べ、米国にイラン敵視政策の放棄を求めた。

 ウラン濃縮活動停止を求める国際社会に対しては、「過去、濃縮活動を2年間停止したことがあるが、米国や欧州は何の反応も見せなかった」と指摘した。

 国際原子力機関IAEA)のエルバラダイ事務局長が今月15日に提示した新たな報告書を受け、米国が国連安全保障理事会による追加制裁を求めていることについては、「まったく根拠がない」と非難。拒否権を持つ中露との協議を通じ、「イランの立場を伝え、交渉による問題解決が重要だとの点で理解を得ている」と、安保理論議が始まった場合でも、中露がイランの立場に配慮することへの期待感を示した。

 議長は、米国が同盟国に制裁への同調を求めている点にも触れ、「日本には唯一の被爆国として米国の後をついて回らないよう期待する。日本は経済大国なのだから、もう少し、独自の影響力を発揮しても良いと思う」と述べた

 議長はアフマディネジャド大統領と同じ保守強硬派に属する。2009年に予定される大統領選に出馬するかどうかについては「まだ決めていない」と含みを残した。

(2007年11月21日3時2分 読売新聞)

過去のイラン非難は『イラン非難』の検索結果↓
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/searchdiary?word=%a5%a4%a5%e9%a5%f3%c8%f3%c6%f1
参照。

IAEAの報告書はロシア、中国の意見を変えるほどのものでなかったという理解で良いでしょうか。たしかに日本に独自の影響力を持って欲しいものですが。今日のもう一個のエントリ↓も
日本外交は人権問題で影響力を行使すべき:ヒューマン・ライツ・ウォッチ
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071121/1195654510
日本の影響力について語ってます。