<中東和平国際会議>来月から和平交渉再開も難航か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071128-00000048-mai-int

 【アナポリス(米メリーランド州小倉孝保】米アナポリス海軍兵学校で開かれた中東和平国際会議は27日、イスラエルパレスチナの「2国家共存」実現に向け、双方が7年ぶりに来月から和平交渉を再開するとの共同文書を発表し閉幕した。和平促進の決意を示す内容だが、対立の焦点であるエルサレムの帰属やパレスチナ難民の扱いなどには言及しておらず、今後の交渉は難航が予想される

 ブッシュ大統領オルメルトイスラエル首相、アッバスパレスチナ自治政府議長との共同記者会見で共同文書を読み上げた。文書には
2国家平和共存を目的に、平和条約締結のため交渉を開始する
08年末までの合意に努力する
双方代表者による「運営委員会」を設置し、最初の会合を来月12日に開く
−−ことなどが盛り込まれた。


 文書はまた、03年4月に発表された新中東和平案(ロードマップ)の義務履行を求め、米国が履行状況を監視することにも言及した。今後の交渉はロードマップに従って行われるとみられる。

 しかし、イスラエルが首都と宣言し、パレスチナ側も将来の独立国家の首都と位置付けるエルサレムの帰属や、周辺国などに離散しているパレスチナ難民の帰還権には具体的に触れなかった

 パレスチナ側は解決への道筋を共同文書に盛り込むよう求めていたが、イスラエル側は今後の2国間協議に委ねるよう反論していた。

 会議終了後、議長役を務めたライス米国務長官は、共同文書に明示されなかった今後の協議内容について「エルサレムや国境、難民など重要問題が含まれる」と述べた。

 ◆ブッシュ米大統領の発言要旨

 アッバス議長はテロに反対し、平和に寄与すると宣言した。彼らの夢を和平交渉で達成できる。パレスチナ側はテロの基盤を取り除き、イスラエルに平和と安定をもたらす能力を示さねばならない。イスラエルは1967年に始めた占領を終わらせなければならない。

 イスラエルユダヤ人のホームランドを建設するように、パレスチナパレスチナ国家を建設する。イスラエルは政府未承認の入植地を撤去し、(それ以外の)入植地の拡張を終わらせなければいけない。

 アラブ諸国は関係正常化のためイスラエルを手助けすべきだ。

 ◆オルメルトイスラエル首相の発言要旨

 テロ、扇動、憎悪の終結を要求する。我々には困難な譲歩をする用意がある。私はイスラエルパレスチナの歴史的な説明をするためではなく、平和構築のために来た。我々は小国だが、繁栄と成長、地域の安定をもたらす関係を構築する可能性にも富んでいる。

 過去2年間は我々すべてにとって困難な時期だった。テロ組織は弱体化せず、今なお行方不明や捕虜となった者の帰還に頭を悩ませている。

 和平以外にとるべき道はなく、2国平和共存以外に解決はない。パレスチナイスラエルにとってそれ以外に取るべき道はないと信じている。

 ◆アッバスパレスチナ自治政府議長の発言要旨

 エルサレム、難民、国境、入植地、水や治安などすべての問題の最終解決に向け、深みのある交渉を始めなければならない。私たちは東エルサレムを国家の首都とし西エルサレムとの開かれた関係を築きたい。私たちの政府が負託に応えられるよう、国際社会はこの機会を支援すべきだ。

 イスラエル市民に、平和は共通の利益になると伝えたい。今こそ、流血の連鎖、暴力、占領を終わらせる時だ。平和は達成不可能ではない。二度と訪れないかもしれない貴重な機会を逃さず、勇気を持って平和を構築し、互いの子供たちを守っていこう。

サウジ、シリアも参加、イラクは欠席 中東和平会議
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071128/1196260711
でもとりあげたブッシュ大統領の演説はこれですね。しかしアッバス議長も東エルサレムを首都とすると言ってますね。こんなのユダヤ教の超正統派(ウルトラオーソドックス)↓は認めるんですかね。
イスラエルオルメルト首相がアッバス議長と会談
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071028/1193573306