“農業超大国”を支える「エンブラパ」の実力

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071204-00000000-cou-int

米国の前国務省長官コリン・パウエルが「農業超大国」と呼んだブラジルが近い将来、米国を抜いて世界最大の農産物輸出国になろうとしている。ブラジル農業躍進の秘訣はどこにあるのか。その謎を解くには、同国の農牧研究公社「エンブラパ」を訪ねるといいだろう。

エンブラパの最大の功績は、リンや石灰を土壌に注入することで、これまで不毛とされてきた1600平方メートルにわたるサバンナの大地を一大穀倉地帯へと変えたことだ。また熱帯では育たないとされた大豆の品種改良にも取り組み、見事栽培に成功した。「かつてあの土地からは何も生まれないと言われていました」と、インドなどで食糧増産に成功し、ノーベル平和賞に輝いたノーマン・ボーローグは話す。「でもエンブラパは見事にその難題を解いたのです」エンブラパは過去30年ほどで、世界で最も進んだ熱帯農業の研究機関となった。近年ではバイオテクノロジーバイオ燃料の研究・開発にも乗り出し、ブラジルを訪れるすべての第三世界の政治家や指導者が必ず足を運ぶ研究施設となっている。「ブラジルの農業技術が進んでいるのは、エンブラパが行う最先端の研究に国が多額の投資をしてきたことが大きい」

と、世界銀行の地域開発担当者マーク・キャクラーは話す。

ブラジル議会は2年前にエンブラパが知的財産を売って利益を得ることや、民間企業と合弁会社を設立することなどを認める法案を可決した。これによりエンブラパは資金不足という研究機関にありがちな問題とは無縁となった。最近では、ドイツの化学大手BASFと遺伝子組み換え大豆の共同研究・開発を行うことを発表している。

現在エンブラパがとくに力を入れているのが、小麦の品種改良だ。現在ブラジルは小麦を輸入に頼っている。もし小麦を自国で栽培できるようになれば、鬼に金棒だ。

インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(フランス)より。

<農業生産量>アフリカで激減の危機 WFP事務局長が会見
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071016/1192545333
に食料不足ネタを集めましたが、そんなに深刻な問題じゃないみたいですね。
昨日も
援助なんて要らない! エリトリアの自立政策
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071201/1196519997
とかありましたしね。