世銀ビアリー氏「アフリカ貧困撲滅に農業投資重要」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071214-00000947-san-bus_all

 2008年版「世界開発報告」をまとめた世界銀行のデレック・ビアリー担当ディレクターは14日、産経新聞のインタビューに応じ、「農業への投資拡大をアフリカの開発支援の中核に位置付けることが貧困対策として重要」との考えを強調した。その上で、具体的な投資対象として、農業分野の研究開発と潅漑(かんがい)設備などのインフラ整備、農産物を売買する市場整備など制度面の充実を挙げた。

 世銀は「開発のための農業」という新たな方針を掲げている。特に80カ国の最貧国のうち39カ国を占めるアフリカ諸国に対する支援を最優先課題にしている。だが、農業の研究開発に関する国際機関への日本の出資額は減少傾向にある。ビアリー氏は「小農村に対応するような灌漑システムなど、日本にはすぐれた農業分野の技術がある。来年、日本で開かれるアフリカ開発会議を機に日本の支援額が拡大することを期待したい」と語った。

 砂漠化や干魃(かんばつ)などのアフリカにおける気候変動問題については、「貧困層が気候変動に最も脆弱(ぜいじやく)で、食糧の安定確保が脅かされている。国際社会は農業システムを気候変動に対して強くする援助を早急に実施する必要がある」と述べ、温暖化対策でも農業への投資が重要と指摘した。

 また、アフリカ諸国への開発支援では汚職の横行などガバナンス(統治)能力が低いことが問題視されてきたが、同部長は「堅調な経済成長をみせ始めたことで、農業の生産が拡大し、ガバナンスも改善してきている」との認識を示した。

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やっぱり中国がなにかとアフリカに手を伸ばしてますから、世銀も動かざる得ないんでしょうね。アフリカ開発会議は来年5月だと記憶してますが、成功して欲しいものです。