天然ガス価格引き上げと信用供与で合意…露・ベラルーシ

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20071215id21.htm

 【モスクワ=瀬口利一】ロシアのプーチン大統領は14日、ベラルーシの首都ミンスクでルカシェンコ大統領と会談し、ロシアがベラルーシ向け天然ガス輸出価格を2011年までに国際価格並みに引き上げるのと引き替えに、15億ドルの信用供与を行うことで合意した。

 両首脳は、国家連合構想をめぐる対立や今年1月の原油パイプライン送油一時停止などで悪化していた関係を修復軌道に乗せた。

 プーチン政権は、メドベージェフ第1副首相の次期大統領への後継指名を受け、次期政権の外交上の不安要因を取り除くことを狙った。ルカシェンコ政権も、国際的孤立を深める中、エネルギーを依存するロシアとの関係修復が急務で、双方の思惑が一致した。

 タス通信などによると、プーチン大統領は会談後の共同会見で、現在、1000立方メートル当たり100ドルで輸出しているベラルーシ向け天然ガス価格について、「値上げはするが、契約済みの価格になる」と述べた。08年は欧州向け価格の7割弱に抑え、その後は段階的に国際価格に近づけるという。信用供与はベラルーシへの経済支援となる。

 ルカシェンコ大統領は、プーチン政権が強硬に反対する米国のミサイル防衛(MD)東欧配備の阻止に向け、共同歩調を取る方針を確認した。ロシアがMDに対抗して12日に履行を停止した欧州通常戦力(CFE)条約についても、「ロシアと緊密に連携していく」と述べ、ブッシュ米政権を牽制した。

 両国は今年1月、ガス価格値上げをめぐって対立。国家連合構想についても、露側が、通貨ルーブルへの統合など、事実上のベラルーシ吸収を提案したことから、ルカシェンコ大統領が猛反発し、両首脳の関係は冷え切っていた。

(2007年12月15日19時8分 読売新聞)

ベラルーシマイナーな国かと思って取り上げてみたんですが、よく見ると
プーチン大統領ベラルーシ訪問 資源武器併合狙う
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071215-00000064-san-int
<ロシア>ベラルーシと「反欧米」で関係修復へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071215-00000049-mai-int
でも扱われてますね。
この関係改善で「新連合国家」が作られ、プーチン大統領が、退任後その「新連合国家」の元首に就任するんじゃないかとの見方を伝えています。毎日新聞の方では『ルカシェンコ大統領は「西側の空騒ぎ」と全面否定した。』との事ですが。

でも欧州最後の独裁国家ということで、アメリカは前からベラルーシを批判してましたから、
ベラルーシ企業に制裁 米
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071114/1195034065
「反欧米」で関係修復は当然の流れかもしれません。