アルバニア首相、コソボ独立を全面支持
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20071215AT2M1400E14122007.html
【ティラナ=桜庭薫】アルバニアのベリシャ首相は日本経済新聞記者と会い、セルビア領内で国連暫定統治下にあるコソボ自治州の独立宣言を全面的に支持し、早期に国家承認する考えを明らかにした。「交渉が尽き、もはや独立以外に地域に平和と安定をもたらす選択肢はない」と強調。2月にアハティサーリ国連事務総長特使が示した監督付き独立案を基に国造りを進めるべきだとの見解を示した。
首相は「コソボ側に独立宣言が一方的にならないよう助言した」とも明かした。米・EUとの最終調整を済ませ、独立反対のロシアとセルビア以外の国際社会の同意を取り付けることが宣言の前提となるとの考えだ。(07:02)
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実はコソボ独立に関して、アルバニアからの意見って見ないようなと思っていたんですけど、調べてみると、前から独立賛成だったんですね。当たり前といえば当たり前かもしれませんが。
2007/06
■米大統領とアルバニア首相、コソボ早期独立で一致
http://www.asahi.com/international/update/0611/TKY200706110009.html
ブッシュ米大統領は10日、現職の米大統領としては初めて、アルバニアを訪問した。首都ティラナでのベリシャ首相との会談では、アルバニア系住民が多数を占め、現在は国連の管理下にあるセルビア・コソボ自治州の早期独立を求める立場で一致。ブッシュ氏は、アルバニアの将来的な北大西洋条約機構(NATO)加盟を支持する考えも示した。
10日午後、記者会見を終えて、肩を組んで親密ぶりをアピールするブッシュ米大統領(左)と、アルバニアのベリシャ首相
記者会見したブッシュ氏は、コソボの地位について、事実上の独立容認を柱とするアハティサーリ国連事務総長特使の調停案を「強く支持する」と表明した。
「事態は前に進めなければならず、行き着く形は何らかの独立でなければならない。遅かれ早かれ、『もう十分だ、コソボは独立した』ということになる」と、国連安保理で拒否権を持つロシアがあくまでも反対した場合、コソボが一方的な独立宣言に踏み切り、欧米が承認する道もありうると示唆した。
アルバニアは親米色が強く、ブッシュ氏を歓迎するため、この日首都は星条旗とアルバニア国旗、歓迎の横断幕や看板で埋め尽くされた。議事堂の前の道路は「ジョージ・ブッシュ通り」に名前が変更、記念切手が発行された。
しかし、欧州のあちこちで反米デモで迎えられたのとは対照的に、すごいブッシュ大統領の歓迎振りですね。
他にも
■米大統領、アルバニア初訪問 コソボ独立支持を表明
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070611-00000008-san-int
【ベルリン=黒沢潤】欧州歴訪中のブッシュ米大統領は10日、米国の大統領としては初めて、アルバニアを訪問し、モイシウ大統領と会談、アルバニア系住民が約9割を占めるセルビア南部コソボ自治州の独立を支持する姿勢を鮮明にした。
ブッシュ大統領は会談後の記者会見で、コソボ問題について「われわれは前進することが必要だ」と述べ、国連安全保障理事会の場で、コソボ独立に向けた論議を加速させるべきだとの考えを示した。
コソボ問題をめぐっては、国連のアハティサーリ事務総長特使が今年初めに「独立」を勧告。しかし、欧米諸国が賛意を示す一方、セルビアと関係が深いロシアが主要国首脳会議(ハイリゲンダム・サミット)の場で改めて反対を表明するなど、安保理決議をめぐる交渉は難航している。
ロシアは安保理でコソボ独立の決議案が採決に持ち込まれた場合、拒否権を発動すると強調。しかし、コソボ側は「拒否権が発動されれば、自動的に独立宣言する」と主張しており、地域情勢が一気に流動化する可能性もある。
アルバニアの首都ティラナ市内では今回、欧州各国で見られた反米デモも発生せず、沿道では人々が熱狂的にブッシュ大統領を歓迎した。街のいたる所に「ブッシュ大統領が歴史を作る」「米国とのパートナーであることをわれわれは誇りに思う」などの看板や横断幕などが掲げられた。
事前の世論調査では、3人に1人が「初訪問する米大統領を見たい」と回答したという。
大統領は10日、欧州歴訪最後の国となるブルガリアに入り、11日、パルバノフ大統領らと会談する。
とかなりの熱烈振りです。
■<米国>アルバニア系のテロ計画に衝撃 ニュージャージー州
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070514/1179146386
というのも頷けます。
しかしセルビアはあくまで独立拒否のようですね。最初の記事の関連記事の
■コソボ独立宣言なら「国際司法裁に訴え」・セルビア大統領
【プリシュティナ(コソボ自治)=桜庭薫】セルビアのタディッチ大統領は11日、自国領内で国連暫定統治下にあるコソボ自治州が国連の手続きを経ずに独立を宣言した場合「国際司法裁判所に訴え、宣言の有効性を問う」とする声明を出した。独立国家の承認には「国際法と国連決議を経る」必要があるとも指摘した。
1999年の紛争終結後、国連暫定統治を定めた国連決議1244はセルビアの主権と領土の尊重を定めており、セルビアは「コソボ独立には新たな決議が必要」との見解を示している。だが、国連安全保障理事会は拒否権を持つセルビア寄りのロシアが考えを変えない限り、新たな決議は採択できない情勢。
このためコソボ側は安保理での協議に見切りを付けたうえで、国際社会の幅広い支持を取り付け、独立宣言を既成事実とする構えを見せている。(13日 21:01)
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国連決議1244は
■要約:安保理決議 1999
http://www.issue.net/~sun/sc/scres1999.html
に要約はありますが、国際司法裁判所に訴えたときセルビアの主張がどの程度通りそうなのか等はさすがに分かりません。原文まで追ったりする気力もちょっとありませんので、今後を見て行こうと思います。