『コソボ問題の謎:セルビア民族主義という毒をもって、バルカン半島のイスラム教徒という毒を制する戦略?』を読んで
元のエントリこちら↓です。
http://blog.goo.ne.jp/princeofwales1941/e/446fd3b8b5dd82c7ae609e439add3bd2
コソボのことですが、なぜ今問題になっているのかと言うのは多分
■コソボ自治州の独立、米・欧・露が最終交渉
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070831/1188581380
に
とあるように国連事務総長が今年8月に交渉結果報告の日を12/10に決めたんからだと思います…と思いましたが、こちら↓のページの
http://russianan.seesaa.net/category/3297384-1.html
2007年09月01日
コソボ協議、進展なし
12月10日まで一方的独立せず
(http://russianan.seesaa.net/article/72391653.html)
を見ると、
とありますね。まぁ要するに12/10を期限にするというのは当事者+国連の合意が取れていたんじゃないでしょうか。
コソボの選挙も同時期に国連合意の上で時期が決まったようです↓
■独立の是非 コソボ総選挙は11月17日に
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070901/1188666466
これは想像するに、コソボの選挙が独立を志向する結果になることを見越して、その後に交渉の期限が来るようにしたのではないでしょうか。
そしてその通りに事が進み、このままでは押し切られると思ったセルビア側が、12/12になって、大統領選を1/20に行うと発表したのではないでしょうか↓
■コソボ独立、EU外相理事会が支持で大筋合意・ロシア反発必至
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071219/1198038895
に二つ記事取り上げましたが、下の方に
セルビアの議会は十二日、大統領選を来年一月二十日に実施すると発表した
とあるので、セルビア議会はコソボが自分たちに有利な選挙結果を出したように、我々も同じ事をすれば対等になると思っているのではないでしょうか。
あとは上のリンク先のように選挙前と後のどちらにEUが結論をだすかですが、これは親欧米的な現職から民族派に政権交代となると、セルビアをEUに加盟させる代わりに、コソボ独立をセルビアに認めさせるというカードが使えなくなるのではないかと想像します。
よってEUは選挙後に結論を出す方向に行くのではないかと思います。しかしそれでも民族派が勝ってしまうと、
■露反発、他地域に飛び火も コソボ安保理協議打ち切りhttp://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070722/1185104131
にあるように
2004年3月には、独立が実現しないことに反発するアルバニア系住民が実際、少数セルビア系住民を襲撃し、19人が死亡、民家800軒が放火される事件が起きた。今年2月にも数百人の過激派が警官隊と衝突。今後、大規模な暴動へとつながる可能性もある
が現実化してしまうような気がします。
しかしさき程も挙げた記事
■コソボ独立、EU外相理事会が支持で大筋合意・ロシア反発必至
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071219/1198038895
によると
外相理は「コソボに関してはEUが責任を負う」という共同声明を採択
だそうですし、実際
■コソボ独立容認と引き換えに、セルビアのEU加盟前倒しも
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071215/1197723810
独立後のコソボの監督権限をEUが国連から引き継ぐため、警察官や行政要員で構成する1800人規模の使節団を近くコソボに派遣する方針も決めた。派遣の時期は今後、外相級で協議する。
と、動かなければいけないと言うことは承知しているのでしょうが、これもいつ動くのか難しいところだと思います。
こんな風にコソボ情勢を読んでいますがどうでしょう。