NSAの傍受記録、中国情報機関がスパイ 米紙報道

http://www.asahi.com/international/update/1222/JJT200712220007.html

 中国の情報機関が、米国家安全保障局(NSA)の傍受・収集した情報に、中国語の翻訳作業などに携わる「協力者」を通じてアクセスしていたと、21日付の米紙ワシントン・タイムズが報じた。中国による米国内での情報活動が活発化していると指摘している。

 同紙によると、米海軍犯罪捜査局が数年前、ハワイにあるNSAの通信傍受施設と契約していた翻訳会社が中国の情報機関と関係があることを突き止めたという。

 中国の機関は、機密情報にアクセスできる軍人や従業員に接近し、無料で中国旅行に招待するなどして「協力者」に仕立てていたとしている。

 NSAは通信傍受、暗号解読などの信号情報の収集を行っており、英語圏5カ国の傍受情報システム「エシュロン」を主導しているとされている。同紙によると、ハワイのNSAの施設は数千人を雇用しているという。(時事)

まぁ記事の内容はスパイくらいやるだろなぁというのもあるんですが、引用もとがワシントン・タイムズという事で、気になりました。

ワシントン・タイムズといえば統一教会系ですよね。なぜワシントン・タイムズがこういう報道をしたのかとか、保守系であるはずのワシントンタイムズを朝日新聞が引用している点など興味深いです。

まぁワシントン・タイムズアメリカの産経新聞と言われることもあるようですが、産経新聞も同記事を引用しているようです。さすがにこちらの方が詳しいようですが。

中国、企業ルートで米軍機密をスパイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071222-00000929-san-int

 【ワシントン=山本秀也】米紙ワシントン・タイムズは21日、ハワイで中国の通信を傍受していた米国家安全保障局(NSA)の施設が、中国の情報機関が作ったダミー会社に業務を委託した結果、機密である監視対象や傍受内容が中国側に筒抜けになったと伝えた。業者への不十分な背景調査による大失態だが、米側の情報専門家は、軍や行政機関で急増する「民間への業務委託」を利用した工作ルートとして警戒を促している。

 複数の米政府筋の話として同紙が報じたところでは、情報を盗まれたのは、ホノルル近郊のクニアにあるNSAのアジア向け通信傍受施設だ。傍受記録の英訳をハワイの翻訳会社に委託したが、この会社が中国最大の情報機関である国家安全省が作ったダミー会社であることが発覚した。

 会社名や情報漏れの期間は報じられていない。事件は米海軍犯罪捜査局(NCIS)の対スパイ捜査から判明。数百万件もの傍受記録がこの会社に渡った結果、監視対象から米側の情報源まで中国側に把握された

 米海軍の情報関係者は、情報収集に支障が出るほか、米側を混乱させるための「偽情報」を流す中国側の工作まで手助けした懸念を示した。NSAに対しては、国家安全省のほか、中国の軍事情報機関である総参謀2部も工作を担当している。

 業務委託の接点を通じて、中国側はこのほかNSA内部の軍人・軍属に対しても、スパイ獲得工作を図った。同紙は中国系米国人への工作を伝えているが、ハワイの連邦地裁に起訴された別の中国スパイ事件では、契約業者のインド系技師が中国の巡航ミサイル開発に有益な米側のレーダー回避技術を渡していた

 民間への業務委託が盲点となった事件について、米国防情報局(DIA)の日系元工作員、マイケル・タンジ氏は、ブログで「(問題となった翻訳は)10年前ならいずれも軍人か政府の文民職員がやった仕事ばかりだ」として、とりわけ翻訳の業務委託からの情報漏れの懸念を訴えている。

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アメリカも日本の機密情報漏洩をとやかく言ってましたが、自分たちでも漏洩してるんですね。

しかしアメリカも軍事産業まで民営化したりしてるようなので、その弊害と言えるんでしょうね。