セルビア コソボ独立牽制「欧米承認ならEU加盟拒否」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071227-00000128-san-int

 【ベルリン=黒沢潤】セルビア議会(1院制)は26日、同国南部コソボ自治州の一方的な独立を欧米諸国が承認した場合、欧州連合(EU)や北大西洋条約機構NATO)への加盟を拒絶するとの内容の決議を採択した。

 一方、自治州では先月の州議会選挙での上位2党が同日、大連立政権を作ることで合意し、早期独立実現に向けた本格的な体制を整えた。

 セルビアのEU加盟の前段階となる「安定連合協定」の調印が来月に迫る中、同決議は「セルビアの主権と領土の一体性が保たれるときに限り、(同協定に)調印する」と規定。セルビアは、EU加盟拒絶という強い姿勢を示すことで、コソボ独立を支持する欧米を牽制(けんせい)した形だ。決議はNATOへの加盟を見直す考えも表明した。国連安全保障理事会の承認を経ずに、EUがコソボ統治に携わる人員を派遣する計画にも反対姿勢を示している。

 セルビア側の抵抗にもかかわらず、コソボは2月にも一方的に独立を宣言する情勢となっている。こうした中、EUやNATOへの加盟拒絶を唱える同決議は、コソボが実際に独立した場合には撤回できるような言い回しになっているという。ただ、タジッチ大統領は26日、国連安保理が来月9日に開く会合に合わせて、独立阻止に向けた外交攻勢を強める考えを表明した。

 大統領は、NATO主導の約1万6000人の部隊が自治州の少数派セルビア系住民(全体の約7%)を保護できない場合、「セルビア国軍を出動させる用意がある」とも警告した。

コソボについては
コソボ問題の謎:セルビア民族主義という毒をもって、バルカン半島イスラム教徒という毒を制する戦略?』を読んで
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071219/1198068180
にまとめたので、よろしければ読んでください。でも、これ書いたときはセルビアが親欧米の現職大統領なら、セルビアEU加盟したくてしょうがないと思っていたので、ちょっと驚きました。