ミャンマー政府、1850人の政治犯拘束…国連報告官

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080313-OYT1T00748.htm

 【ジュネーブ=大内佐紀】国連人権理事会のピニェイロ特別報告官は12日、ミャンマー情勢に関し、今年1月現在で1850人の政治犯が拘束されているとする報告書をまとめた。

 ピニェイロ氏は13日、理事会に報告書を提出する予定。

 報告書は、昨年夏にミャンマーで起きた反軍政デモ参加者が依然として拘束されているとの「信頼すべき情報が寄せられている」と指摘。参加者のうち、少なくとも70人が逮捕され、うち62人がいまだに解放されていないとした。拘束状況は劣悪で十分な食事や薬を与えられず、拘束中に死亡した人もいるという。

 また報告書は、「違法な拘束をやめるどころか、加速させている」とミャンマー軍政を批判。人権問題に前向きだった以前の姿勢が「消え去った」として、遺憾の意を示した。
(2008年3月13日23時19分 読売新聞)

思えばこれが始まりだったような。
ミャンマー:僧侶デモ「軍事政権打倒を」市民に呼び掛け
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070923/1190515461

僕のはてダでさかのぼれるのは、
ミャンマー言論弾圧 民主化への淡い期待
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20070410/1176208473
くらいですね。

しかし今年5月には憲法承認の国民選挙なんですよね。
2008/02
ミャンマー>新憲法承認、5月に国民投票…軍事政権発表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080209-00000120-mai-int

 【バンコク藤田悟】ミャンマー軍事政権は9日、軍政主導の「民主化」に向け、新憲法を承認するための国民投票を今年5月に行い、新憲法下で複数政党制による総選挙を2010年に実施すると発表した。国営テレビの報道としてロイター通信が伝えた。

 軍事政権は03年に7段階から成る民主化ロードマップ(行程表)を発表した。88年に停止した憲法に代わり、現在は新憲法を起草中だが、次の第4、第5段階にあたる新憲法承認の国民投票と総選挙について、これまで明確な目標期限を設定していなかった。

 ただ、昨年9月に国民会議で採択された新憲法の基本原則では、民政移管後も軍が権力を維持することを定めている。民主化運動指導者アウンサンスーチーさんの自宅軟禁解除など実質的な民主化が進展するかどうかは不透明だ。

 ◇解説…国際社会で孤立懸念、民主化道筋は不透明

 ミャンマー軍事政権が9日、民政移管につながる総選挙実施の時期を初めて示したことは「民主化」に向けた一定の前進といえる。背景には昨年9月の民主化デモ弾圧以来、国際社会からの圧力が大きく高まったことがあるのは明らかだ。しかし、軍事政権は形だけの民政移管によってあくまで軍の権力は維持する狙いだとみられ、民主化実現の道筋が明確についたわけではない。

 軍事政権が、民政移管までの行程を示した7段階の「ロードマップ」を発表したのが03年8月。しかし、それぞれの段階の実施については、めどを一切示してこなかった。

 だが、デモ弾圧で国際社会の非難を集中的に浴び、加盟する東南アジア諸国連合ASEAN)が昨年11月、15年の共同体構築に向けたASEAN憲章を採択する中、軍事政権は民主化推進姿勢を示さなければ、国際的に孤立するとの判断があったとみられる。

 軍事政権はすでに、「御用会議」とも言える国民会議を通じて新憲法の原則を定めている。
その中には
(1)国家運営における軍の主導的役割を保証
(2)両院の議席の25%を軍が任命
(3)正副大統領3人のうち少なくとも1人を軍が選出
−−という条項が盛り込まれ、民政移管という形を取っても事実上は軍が権力を掌握し続ける方針だ。

 自宅軟禁中の民主化運動指導者、アウンサンスーチーさんも政治的に徹底排除する姿勢を崩しておらず、真の民主化への展望が開けたとは言えない。【バンコク藤田悟】

今は憲法案を改正するように圧力かかってるようですけど、拒否してますね。

最初の記事の人権問題に前向きだった以前の姿勢と言うのは、ここら辺↓でしょうか。

2004/12
スー・チーさん解放時期示さず=ミャンマー軍政議長、タイ首相と会談
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041209-00000598-jij-int

 【バンコク9日時事】タイのタクシン首相は9日、ミャンマーで開幕した世界仏教徒サミットに出席、軍政最高決定機関・国家平和発展評議会(SPDC)のタン・シュエ議長と会談した。帰国後会見した首相によると、同議長は昨年5月以来自宅軟禁下に置かれている民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさんについて、解放は約束したが、具体的な時期には言及しなかった。 (時事通信) - 12月9日21時1分更新

世界仏教徒サミットというのは、
ビルマ軍事政権主催「世界仏教サミット」に関する声明
http://www.burmainfo.org/religion/WBSstatement20041128.html

会議は当初「第4回世界仏教徒サミット」という名称で、日本のある団体をスポンサーとして計画されていました。私たちは一連の動きを注意深く見守っていましたが、この団体は10月末に撤退の意思を軍政側に通達しました。詳しい理由は依然不明です。

と書いてありますね。「第 回 "世界仏教徒サミット"」でググルと、軍政に利用されたっぽいっすけど。中国の世界仏教フォーラムと似たようなものですかね。
人民日報
中国、第1回「世界仏教フォーラム」を開催へ
http://www.asahi.com/international/jinmin/TKY200604110244.html

2006年04月11日

 浙江省で今月、「調和のとれた世界は心から始まる」をテーマに、第1回「世界仏教フォーラム」が開催される。

 中国国家宗教事務局の葉小文局長(中華宗教文化交流協会会長)は、同フォーラムについて「世界の仏教のために設けられた、上層部による対話交流、団結協力の場であるとともに、平和を愛するすべての人々に開かれた、開放的な場でもある」と説明。「中国は対内的には調和のとれた社会の構築に尽力し、対外的には調和のとれた世界の共同構築を呼びかけている。双方向の連動、内外共の構築は、中華文化の深い知恵の具現化であり、責任ある大国としての中国政府の建設的なイメージを明確に示している」と語った。

 また、中国が提唱する「和諧(わかい:調和の意)」の概念が、仏教の重要思想の1つ「和合(わごう)」の思想を相当程度、参考にしていると指摘。「平和と調和、慈悲済世を尊ぶ仏教精神は、中国の仏教徒、さらには社会の調和のとれた発展を主張する他の人々の中で、強い推進力を形成するに違いない。そして、中国と世界の調和のとれた歩みを精神面から前進させるだろう」と強調した。

まぁ
中国:チベット仏教活仏の少年、公開フォーラムに出席
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20060414k0000e030061000c.html

 【上海・大谷麻由美】中国浙江省杭州市で13日に開幕した国際仏教フォーラムに、中国政府が95年、チベット仏教第2の活仏、パンチェン・ラマの生まれ変わりに認定したギャインツァイン・ノルブ少年(16)が出席し、演説を行った。

 ノルブ少年が公開フォーラムに出席するのは初めてとみられる。中国政府は少年の11世継承について正当性をアピールする狙いがあるようだ。

 フォーラムには約30カ国・地域の僧侶や学者約1000人が出席。ノルブ少年は開幕式での演説で「国家の防衛と人々のために働くことは、仏教が国家や社会に対して行う宗教上の責任だ」などと述べ、愛国心と国会の統一の促進を訴えた。

 チベット仏教最高位のダライ・ラマ14世(インドに亡命中)は、ゲドン・チョエキ・ニマ少年を11世に認定したが、中国当局は拒否し、95年にノルブ少年を11世に認定した。国際人権団体などは「ニマ少年は軟禁されている」と主張している。

毎日新聞 2006年4月14日 12時31分

と、偽パンチェン・ラマをデビューさせたかったって言う。