チベット問題、中国がインドに「感謝」+ネパールには批判。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080403-OYT1T00679.htm

 【ニューデリー=永田和男】インドPTI通信によると、中国の楊潔チ(ようけつち)外相は2日、インドのムカジー外相と電話会談を行い、チベット自治区ラサの大規模暴動を巡って、インド政府が「正しい立場を貫いている」と、謝意を伝えた。(「チ」は竹かんむりに「褫」のつくり)

 ムカジー外相は1日の講演で、インドに亡命するチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世を「尊敬する客人」と呼びつつ、インド国内では政治的活動をしないよう改めて警告していた。

 一方、鄭祥林駐ネパール中国大使は3日、カトマンズ市内で相次ぐチベット難民の反中デモについて、ネパール政府に「より厳格な予防措置」を求める異例の声明を発表した。地元警察は連日、デモ隊数十人から数百人を拘束しているが、多くは即日釈放され、繰り返し参加していると見られる。鄭大使は2日の記者会見では、ダライ・ラマの非暴力の呼びかけと裏腹に、チベット自治区内の寺院で大量の武器が押収されていると指摘。「ダライ・ラマに僧侶を名乗る資格はない」とこき下ろしていた。
(2008年4月3日22時50分 読売新聞)

うーんそうなんですかね。インドと言うと、前も取り上げましたが、
チベット問題解決に尽力を=ラサ暴動で声明−インド
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080316-00000004-jij-int

 【ニューデリー15日時事】インド外務省は15日、チベット自治区ラサの暴動を受け、「ラサの不安定な状況と暴力、無辜(むこ)の人々の死を悲しんでいる」とする声明を発表した。声明は「関係するすべての当事者が、チベット問題の原因を取り除くために尽力するよう望む」と強調した。

 中国との関係強化を重視するインドはチベット問題で中国を刺激するのは避けたい考えで、チベット人亡命者らによる反中国政治活動を厳しく取り締まる方針だ。ただ、「中国寄り」に過ぎればインドにいる推定14万人のチベット難民を刺激しかねず、対応に苦慮しそうだ。 

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とか、他にも
インド閣僚が訪中を中止、チベット情勢の高圧姿勢に対抗か
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080327-00000047-yom-int

 【ニューデリー=永田和男】インドのナート商工相は27日、4月1日から予定していた中国訪問を中止したと明らかにした。

 チベット自治区などで起きた暴動を受け、中国政府が、チベット亡命政府を受け入れるインドに対し高圧的姿勢を強めたことへの報復との見方が広がっている

 対中関係改善に腐心するインド政府は、国内の亡命チベット人の反中国活動取り締まりを強めていたが、21日にニューデリーの中国大使館敷地内にデモ隊が侵入する事件が発生。これに対し、中国政府は在北京インド大使を翌日午前2時に呼び出して抗議。その後、中国側が4月中旬にインドで予定される北京五輪聖火リレー中止を検討しているとの報道も出て、26日には最大野党インド人民党首脳が「チベット問題での対中宥和政策は屈辱的」と政府を突き上げる声明を発表していた。

とか、
チベット鎮圧に抗議、インド選手が聖火リレー辞退
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080401-00000060-yom-int

 【ニューデリー=永田和男】サッカーのインド代表チームの主将を務めるバイチュング・ブーティア選手(31)が1日、中国によるチベット暴動鎮圧に抗議し、内定していた北京五輪聖火リレー走者を辞退すると発表した。

 ブーティア選手は、チベット自治区との国境にあるシッキム州出身。英国などでプレー経験もあり、印サッカー界を代表する選手として知られる。1日の声明で「チベットの人々との連帯を示すため」として、印五輪委員会あてに、17日に行われるリレーへの不参加を伝えたと明らかにした。

 一方、北京五輪の聖火は1日、国際ルートの最初の通過都市であるカザフスタンアルマトイへ向け、専用機で北京を出発した。

で、そんなにいい関係じゃないような気がするんですが。まぁもともと中国とインドはお互い不信感がありそうですけど。

ネパールが、そんなに連日デモやってる印象なかったんですが、確かに調べてみると
抗議のチベット人48人逮捕=ネパール
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080317-00000157-jij-int

 【ニューデリー17日時事】ネパールの首都カトマンズの国連事務所前で17日、亡命チベット人約350人が中国チベット自治区の暴動への中国当局の対応に抗議し、デモを行った。デモ隊の一部が警察ともみ合いになり、地元メディアによれば、僧侶を含む少なくとも48人が身柄を拘束された。警察は警棒や催涙ガスを使用し、けが人が出た。

 ネパールには約2万人のチベット難民がいるとされており、国連事務所前では16日にもデモが行われている。

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ネパールで亡命チベット人デモ、350人参加59人拘束
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080318-OYT1T00153.htm

 【ニューデリー=永田和男】ネパールの首都カトマンズにある国連施設前で17日、中国チベット自治区の暴動で中国政府の対応に抗議する亡命チベット人らのデモが午前と午後に相次いであり、AFP通信によると少なくとも計59人が警察に拘束された。

 「チベットに自由を」と叫び、国連の事態への介入を求めるデモ参加者に、警官は警棒をふるうなどしたが、負傷者の有無は不明。デモには僧侶や尼僧も含む約350人が参加した。
(2008年3月18日01時34分 読売新聞)

ネパールでチベット難民ら大規模デモ、245人を拘束
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080324-OYT1T00531.htm

 【ニューデリー=永田和男】ネパールの首都カトマンズの国連施設前で24日、中国チベット自治区の暴動に国連が介入するよう求めるチベット難民や僧侶らの大規模デモがあり、AFP通信によると245人が警察に拘束された。

 警察は、集まった500人規模のデモ隊に対し、竹棒でたたくなどして解散させた。

 カトマンズの国連施設前では、チベット暴動発生直後から、ダライ・ラマ14世の提唱する国際調査団派遣を訴えるデモ隊がほぼ連日繰り出し、これまでも大量の逮捕者が出ていた。
(2008年3月24日20時17分 読売新聞)

チベット難民122人逮捕=中国大使館突入図る−ネパール
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080330-00000089-jij-int

 【ニューデリー30日時事】インドのPTI通信によると、ネパール・カトマンズの中国大使館前で30日、抗議行動中のチベット難民多数が大使館敷地内に突入しようとして警察と衝突、122人が逮捕された。

 大使館前ではこの日、約200人が集結し、チベット独立を求めるスローガンを連呼、一部が暴徒化した。カトマンズでは中国チベット自治区での暴動発生以来、同大使館や国連事務所そばで連日デモが起きている。ネパールには2万人余のチベット難民がいる。

たしかに連日のようにデモが起こってるようですね。まぁ逮捕してデモを終わらせようと言う中国の発想自体に問題があるとしか思えませんが。

追記:
チベット問題の原因」というKWでググル人がこのエントリに来る事が多いようなので、
チベット2007/08月からの報道。僕の考えるチベット騒乱の原因
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080508/1210252691
というエントリにリンク貼っておきます。

さらに追記:
エコノミスト記者が見たチベット騒乱 (暴動時ラサに滞在。今までと感じが違うかも。)
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080412/1207995131
にもリンク貼っておきます。