<キプロス>再統合交渉に向け準備開始

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080418-00000140-mai-int

 【エルサレム前田英司】地中海の分断国家キプロスで、南側のギリシャ系・キプロス共和国と、北側のトルコ系「北キプロス・トルコ共和国」(トルコのみ承認)は18日、再統合交渉の本格再開に向けた準備作業を開始した。3月の首脳会談での合意を受けたもので、双方の専門家らで構成する13の作業部会が協議を始めた。

 国連は74年以来の分断を解消するため、たびたび再統合の仲介を試みてきたが、いずれも失敗に終わった。近年では、キプロス側が04年の住民投票で、国連提案の再統合案を否決して以来、交渉は滞っていた。

 南北双方は6月末ごろの本格的な交渉再開を目指している。

追ってませんでしたが、ちょっと前から記事ありますね。
分断の象徴、半世紀ぶり消滅=ニコシアの通り再開通−キプロス
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080403-00000086-jij-int

 【エルサレム3日時事】地中海の島国キプロスの分断を象徴する首都ニコシアのレドラ通りの封鎖が3日、半世紀ぶりに解除された。これにより、南側のキプロス共和国ギリシャ系)と北側の「北キプロス・トルコ共和国」(トルコのみ承認)をこの通りを歩いて行き来できるようになった。

 現地からの報道によると、この日、南北や国連の当局者らが封鎖されていた地点に集まり、記念式典が行われた。再開通に伴い、通りには兵士に代わって警官が配置に就く見通しという。

【関連記事】キプロス大統領選、左派が勝利=南北首脳会談の早期開催で合意

キプロス>「分断の象徴」レドラ通りが再開通 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080404-00000020-mai-int


開通直後のレドラ通りを抜けて北キプロス側に向かうギリシャキプロス住民=前田英司撮影

 【ニコシア前田英司】地中海の分断国家キプロスの中心都市ニコシアで、30年以上の封鎖によって「分断の象徴」とされてきた目抜き通りが3日、再開された。2月のキプロス大統領選で対話重視のフリストフィアス大統領が当選し、再統合の期待感が高まる中での歴史的な一幕となった。地元には歓迎ムードが広がったが、再統合交渉にはなお困難が伴いそうだ。

 ニコシア旧市街にある繁華街の「レドラ通り」。全長約1キロのうち南側の約800メートルはギリシャ系のキプロス共和国、北側部分はトルコのみが承認している「北キプロス・トルコ共和国」にある。境界付近は国連管理下の緩衝地帯(約80メートル)になっている。

 74年の南北分断以降、レドラ通りも完全に遮断された。これまでに境界線をまたぐ道路5カ所で南北間の往来が認められてきたが、レドラ通りの封鎖は解かれなかった。再開通によって、身分証明書の提示で往来が可能になった。

 「今日がキプロス再統合の出発点になることを期待している」。レドラ通りを南側から北側へ渡ったトルコ語の家庭教師、ハジピエリスさん(40)は笑顔で語った。観光客の流入を期待する北側では、通行者に飲み物を配ったり、音楽を演奏したりしてお祝いムードを盛り上げたが、キプロス側では特別な歓迎行事はなかった。

 レドラ通りの再開通は3月21日の南北首脳会談の「成果」として実現した。双方はこれを機に、キプロス側が04年に国連仲介案を拒否して以来、行き詰まった再統合交渉を仕切り直したい意向だ。

 だが、既に欧州連合(EU)加盟を果たしたキプロス側には、国際社会からの孤立で経済的に遅れた北キプロスを抱え込むことへの抵抗は大きい。再統合後の国家像でも、北キプロス側はトルコ系とギリシャ系が対等な共同体として国家運営する方法を主張しているが、主導権を握りたいキプロス側は反発。「答えを見いだすのは容易ではない」(国連当局者)のが実態だ。

 【ことば】キプロス分断 四国の半分程度の島の南側は主に正教徒のギリシャ系住民、北側にはイスラム教徒中心のトルコ系住民が住む。60年代から両住民の間で衝突が頻発。74年に当時のギリシャ軍事政権が介入した後、トルコも派兵。島の北東部を占領し、分断が確定した。トルコ系は83年、「北キプロス・トルコ共和国」の独立を一方的に宣言した。南側は経済的に発展したが、北キプロスは外交的に孤立。南北再統合のメリットが大きい北側では、再統合支持が多数を占める。

2008/03/21
キプロス>南北大統領が会談 再統合に向け協議継続で合意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080321-00000120-mai-int

 【エルサレム前田英司】地中海キプロス島の分断問題を巡り、島南側のキプロス共和国ギリシャ系)のフリストフィアス大統領と、北側の北キプロス・トルコ共和国(トルコのみ承認)のタラト大統領が21日、南北に分断した首都ニコシアの緩衝地帯で会談し、再統合に向けた協議を継続していくことで合意した。04年に国連が仲介した再統合和平案をギリシャ系が拒否して以降、行き詰まっていた交渉が前進する可能性が出てきた。

 ロイター通信によると、両大統領は3カ月以内に再会談することを確認。さらに、ニコシアを縦貫する繁華街で、分断の象徴となっている「レドラ通り」の早期再開を実現することでも一致した。

 南北の対話機運は、先月のキプロス大統領選で北側との対話を掲げるフリストフィアス氏が当選したことで高まった。分断状況は既に34年に及んでおり、専門家からは「再統合を目指す最後の機会」との見方も出ている。

旧ソ連・欧州で民族紛争を抱える主な地域
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080219/1203372136
では、地図も挙げましたが、とりあえず、
南北統合慎重派の現職敗退 キプロス大統領選決選投票へ

ギリシャキプロス共和国キプロス)で17日大統領選が行われ、トルコ系の北キプロス・トルコ共和国北キプロス)との統合に慎重な現職のパパドプロス大統領(74)が激戦の末、3位で敗退

04年4月に南北同時に行われた国民投票北キプロスは65%が統合に賛成したが、キプロスでは76%が反対し、翌月単独で欧州連合に加盟した。

そういえば決選投票について何も書いてませんでした。
キプロス>大統領にフリストフィアス氏 決選投票で勝利
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080225-00000017-mai-int

 【ローマ海保真人】地中海キプロス島南のキプロス共和国ギリシャ系)の大統領選挙の決選投票は24日実施され、即日開票の結果、左派・労働人民進歩党党首のフリストフィアス国会議長(61)が勝利した。フリストフィアス氏は分断中の「北キプロス・トルコ共和国(トルコのみ承認)」との対話を求めており、中断されている再統合交渉が再び動き出す見通しとなった。

 開票結果によると、同氏は53.37%の票を獲得、46.63%の右派のカスリディス元外相(59)を降した。有権者数は約52万人で投票率は約90%だった。

 労働人民進歩党の前身はキプロス共産党で、フリストフィアス氏はキプロス史上初の共産系大統領となる。

 フリストフィアス氏は勝利集会で「同胞であるトルコ系キプロスの人々に友情の手を差し伸べたい」と述べた。24日にも「ギリシャ系、トルコ系双方のキプロス人にとって最も重要なのは国の統合だ」と語っていた。

 トルコのみが承認する北キプロス・トルコ共和国のタラト大統領は祝福の電話をかけ、早期に会談することで一致したという。

 キプロスは1960年の独立後、ギリシャ系とトルコ系の住民が対立し、74年に南北に分裂した。04年に国連の再統合和平案を巡り住民投票が行われたが、トルコ系の北は賛成、ギリシャ系の南は反対し、再統合交渉は行き詰まった。南側は同年、単独で欧州連合(EU)に加盟した。

 和平推進派のフリストフィアス氏はトルコとの関係改善にも動くとみられる。トルコはEU加盟条件の一つとしてキプロス共和国の国家承認を求められているが、拒絶しているため、加盟交渉停滞の一因となっている。

やっぱりギリシャ系の南は、統合にあまり前向きじゃないんじゃないんじゃないかと思えます。