ミャンマー軍政、新憲法案国民投票でスー・チーさんの投票容認

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080427-00000004-yom-int

 【バンコク=田原徳容】ミャンマー軍事政権が、新憲法案の是非を問う5月10日の国民投票有権者名簿に、自宅軟禁中の民主化運動指導者アウン・サン・スー・チーさん(62)の名前を載せ、投票できる準備を整えたことが26日、分かった。

 軍政筋が明らかにした。軍政は、5月27日に迫ったスー・チーさんの軟禁延長期限を控え、独自の「民主化プロセス」にスー・チーさんを参加させることで内外の批判をかわす狙いがあるとみられる。

 軍政筋によると、スー・チーさんのほか、スー・チーさん率いる国民民主連盟(NLD)副議長で同じく軟禁下のティン・ウー氏ら複数の名前も名簿に記載。投票は5月初旬、事前投票として軟禁先の自宅で行われることになるという。

 軍政関係者は本紙の取材に、「実際に投票するかどうかは彼女次第だ」と語った。

 2月施行の国民投票法では、警察署や刑務所の拘置者にも投票資格があると定めている。だが、軍政側は、スー・チーさんを含む未決拘置者の名前を有権者名簿に記載しない可能性が高いとみられていた。

 ミャンマーでは2月以降、政治面での軍の主導的役割を認めた新憲法案に反発するNLDや、昨年の反政府デモの核となった青年僧組織などが、国民投票で反対票を投じるよう呼びかける運動を展開。これに対し、軍政は、国営メディアや親軍組織を動員しての賛成投票キャンペーンを行っている。さらに、NLDメンバーらを激しく弾圧。在ヤンゴン消息筋によると、これまでに140人以上が拘束されたという。

 一方、米国は今月23日、軍政に対し、国民投票などでスー・チーさんら「すべての政治当事者」の参加を求める国連安全保障理事会の議長声明案を安保理に提出。24日には米議会がスー・チーさんに対し、民間人に与える最高勲章「議会金メダル」を授与する法案を可決するなど、軍政への国際圧力は強まっている。

 軍政は、国民投票を巡る反政府的活動とスー・チーさんの解放を求める動きが連動・拡大することを懸念しているものの、独自の姿勢を貫く構えは崩していない。在ヤンゴン外交筋は「民主化のシンボルとされるスー・チーさんへの柔軟な対応で緊張緩和を図る一方で、新憲法案の圧倒的承認に向けた賛成票の強引なとりまとめを、さらに活発化させるだろう」との見方を示した。

投票できるかどうかより立候補できるかどうか、
スー・チーさん、次期選挙に参加できず 外相が表明
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080220/1203459376
の方が、重要だと思うのですが。まぁ民主主義的なら何でも信じると言うわけではないですが、民主主義的な手法をとってるよという、表面的なアピールには不信感を感じます。