マイクロクレジットの普及が拡大 原油高に苦しむ世界の貧困層を救えるか

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080604-00000001-sh_mon-bus_all

 世界的な原油・食糧価格の急騰が開発途上国貧困層を直撃しているが、そのような中、マイクロクレジットの普及が進んでいる。マイクロクレジットとは開発途上国で生まれた「小額のお金を融資する金融制度」で、担保や安定的な雇用に就いていなくても融資を受けられる。

 サービスが開発された当初は、無担保で誰でも小額融資を受けられるので、返済が滞る債務者が続出し、失敗に終わると予測されたが、予想に反して普及、現在に至るまで維持されている。この画期的な金融制度は、バングラデシュグラミン銀行が有名だ。2006年にはグラミン銀行とその創設者であるムハマド・ユヌス氏がノーベル平和賞を受賞している。

 また2006年11月にカナダで開催された「グローバル・マイクロクレジット・サミット・2006」には、国際銀行、国連関係機関、そして世界から2,300を超える代表者達が参加した。サミットでは、1億1300万人を超える顧客が、ビジネスを開始または拡大するためにわずかな融資を受け取り、そのうち8200万人の顧客は、世界の最貧困者であったことが報告され、サービスの普及が進んでいることが確認された。

 マイクロクレジットは、2015年までに1億7500万世帯の世界の最貧困家庭(約8億7500万人の家族)がサービスを利用でき、同時に1億世帯の世界の最貧困家庭(約5億人の家族)が、1日1ドルという生活水準を超えるのを助けることを目標としている。

 世界では、約12億人が1日1ドル以下での貧しい生活を余儀なくしているが、マイクロクレジット貧困層が事業に従事し、収入を得て、貧困を脱するひとつの手段として、その普及のより一層の拡大が期待されている。

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ノーベル賞グラミン銀行が米に進出 貧困層救済、先進国で初
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080218/1203348798
とか、セネガルの「ビリマ」とかもありましたね。今日他のエントリでセネガルとりあげましたが。