北極圏から赤道付近へ、ロシアが長距離弾道ミサイル発射実験

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081012-00000000-yom-int

 【モスクワ=緒方賢一】インターファクス通信によると、ロシア軍は11日、北極圏のバレンツ海を航行する原子力潜水艦から長距離弾道ミサイルを発射させ、太平洋の赤道付近に設定した海域に着弾させた。

 射程距離は約1万1500キロで、ロシアのミサイル発射実験としては最長という。

 ロシア軍は通常、弾道ミサイル発射実験の標的をカムチャツカ半島に設けており、赤道付近に着弾させたのは初。これまでの射程は約1万キロだった。実験はロシアの核戦力の強化を内外に誇示するもので、メドベージェフ大統領が視察した。

他の報道によると、

露がミサイル発射実験
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081012-00000065-san-int

 ロシア海軍は11日、バレンツ海で演習中の原子力潜水艦が、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の発射実験に成功したと発表した。通常は極東カムチャツカ半島の標的に向けて発射しているが、今回は初めて「太平洋の赤道近く」に向けて発射したとしており、欧州でミサイル防衛(MD)計画を進める米国への牽制(けんせい)の意味合いもありそうだ。

 今回、発射されたミサイル「シネワ」は、最終段階で弾頭が分離して巡航ミサイルになるため、弾道計算で運用されるMDシステムでは対応できないともいわれる。SLBMはメドべージェフ大統領が視察中に発射された。(モスクワ 佐藤貴生)

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「シネワ」というと朝鮮日報によると
2007/12
ロシアが米MDに対抗? 相次いでミサイル実験実施
http://www.chosunonline.com/article/20071227000033

 ロシアは17日に「シネワ」、25日に「RS24」と相次ぎ新型長距離弾道ミサイルを試験発射している。オイルマネーを背景に軍事大国の再建を狙う「プーチンのロシア号」は米国のミサイル防衛(MD)体制をけん制するため、ハイテク軍事技術をアピールしているのだ。

 特にロシアは、大陸間弾道ミサイルICBM)や潜水艦発射弾道ミサイルSLBM)など、ミサイル分野の最先端化に力を注いでいる。これは戦闘機や航空母艦とは違い、多額のコストがかからない一方で、従来のミサイル燃料を周期的に入れ替え、一部新技術を導入すれば相手を脅かすことができるためだ。

 ロシアICBMの場合、昨年までは射程距離が1万500〜1万1000キロと最長のトーポリ(「ポプラの木」の意)Mミサイルが中心だった。しかし、6基しか核弾頭を搭載できず、敵のレーダー追跡にかかり迎撃されるかもしれないという弱点があった。

 これを改良したのがRS24だ。「多弾頭型大陸間弾道ミサイル(MIRV)」=一つのミサイルに搭載された複数の弾頭がそれぞれのターゲットを狙える弾道ミサイル=を導入した。RS24はロシア独自の全地球測位システムGPS)「グロナス」を利用、攻撃の精度を高め、発射後もミサイルの軌道や方向を自由自在に変更し、米国の迎撃ミサイルを避けることができると言われている。

 この技術をSLBMに適用したのが「シネワ」(「青いベレー帽」の意)と「ブラワ」(「鉄つい」の意)だ。シネワは今年5月に試験発射に初めて成功した。ブラワは搭載核弾頭の数を減らす代わりにマッハ5以上の極超音速飛行が可能だ。

 プーチン大統領はこれらのミサイルを「ロシアの誇り」「どんなMDでも破る、ロシアの未来の安保において責任を負う要素」と胸を張る。だが、シネワはやっと試験発射に成功したところで、ブラワは2004年11月以降6回試験発射し、成功したのは2回だけで、まだ完成度が低い。

 このため、ロシアの相次ぐミサイル発射は、米国がロシアの「前庭」であるポーランドチェコにMD基地を設立しようとする計画の中止を狙ったものでは、という声もある。

 実際、25日のRS24ミサイル発射は、ロシア外務省のカムイニン報道官が前日「米国がMD配備を強行すれば、われわれとしては米国と戦略的バランスをとるため、いくつかの措置を取るしかない」と述べた直後に実施されている。

 また、5月末のRS24発射成功はブッシュ米大統領の訪欧前、6月末のブラワ試験発射成功はプーチン大統領の訪米前に発表されている。

MD使えなくなるんですかね。