<グルジア紛争>EUが原因調査へ…対露融和姿勢受け

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081122-00000080-mai-int

 【ブリュッセル福島良典】欧州連合(EU、加盟27カ国)の議長国フランスは21日、8月のグルジア紛争を巡り、ロシアとグルジアの軍事衝突の原因や経緯などについて真相を解明するための調査を近く開始すると発表した。EUは紛争を受けて凍結していたロシアとの協力関係強化のための交渉再開を決めたばかり。グルジア側の「勇み足」が衝突の引き金を引いた可能性を指摘する報道が出る中、調査結果がEUとロシア、グルジアとの今後の関係に影響を及ぼすのは必至だ。

 調査団は軍事、歴史、司法、人権などの分野の専門家らで構成され、02〜06年に国連グルジア監視団(UNOMIG)の事務総長特別代表を務めたタリアビーニ氏(スイス)が団長に起用された。AFP通信によると8カ月にわたり現地で情報収集などの調査にあたり、来年7月末までに報告書をまとめる。

 衝突発生の経緯を巡っては「南オセチアの分離派が攻撃したため、反撃した」と主張するグルジアに対して、ロシアは「グルジアが先に南オセチアに侵攻した」と反論、言い分が食い違っている。11月7日付米ニューヨーク・タイムズ紙は監視員の証言を基に「分離派に対するグルジア軍の無差別砲撃が市民やロシア軍平和維持部隊を危険にさらした可能性がある」と報じた。

 グルジア紛争で和平合意を取りまとめたサルコジ仏大統領は14日のEUロシア首脳会議で、対グルジア人道支援を理由に軍用機・艦船を派遣して緊張を高めた米国の対応を批判。グルジアの反対を押し切り、ロシアとの戦略的パートナー関係確立を目指す協定交渉を12月2日に再開すると決め、メドベージェフ露大統領が提唱する「新たな欧州安全保障の枠組み」を協議する用意を表明、対露融和姿勢を強めている。

 北大西洋条約機構NATO)は12月2、3の両日、ブリュッセルで開く外相会議で、将来のグルジア加盟の見通しと、凍結している大使級対露協議の再開の是非を協議する。南オセチアなどにロシア軍部隊が残留していることから、米国は「従来通りの関係に戻るのは困難」(フリード国務次官補)と早期協議再開に後ろ向きだ。ロシアとの関係を巡り、米国主導のNATOと、EUの間で足並みの乱れが露呈する可能性がある。

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いつものように言い分の食い違っているグルジアと、ロシアですが、両者の言い分の食い違いは
グルジア南オセチアで独立派勢力と治安部隊が交戦
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080807/1218122387
とほぼ同じようですね。
ロシアが20分先に軍事行動=奇襲攻撃を否定−グルジア政府文書
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080904/1220540826
という記事もあったのですが、この主張はもうしてないんですかね。