衰退著しい米宇宙産業

http://www.chosunonline.com/article/20090206000035

衰退著しい米宇宙産業(上)
記事入力 : 2009/02/06 11:00:32

 米国の宇宙産業が世界トップというのはもはや昔の話だ。冷戦時代に唯一のライバルだったソ連が崩壊した後、トップの座を独走していたこともあった。しかし今や同分野で2等国に転落する危機に陥っている。関連技術はライバル国のほとんどが追いついた。市場占有率もかなり前に追い越されている。ニューズウィーク誌は最新号で米国のこうした事情を取り上げた。

 米国は1998年、世界商業衛星市場での占有率が63.7%だった。しかし2007年には41.4%に低下した。その間、36.4%(2002年)にまで低下したこともあった。一方、欧州やアジアなど米国以外の企業の商業衛星市場占有率は、1998年には36.8%にすぎなかったが、2007年には63.6%に急上昇した。2007年現在、世界の商業衛星の58.6%が米国以外で製作されている。

 衛星発射市場における事情も同様だ。1998年に55.8%だった米国の占有率は2002年には27%まで低下した。2007年にやや回復したものの、31.3%にすぎない。

 米宇宙産業の衰退は10年前、米議会が商業衛星製作と発射に使用される全ての部品と技術を「国際武器取引規制(ITAR)」の適用対象に含めたことに起因している。これにより、衛星に使用されるボルトやナットなど細かい部品も「武器」として取り扱われ、政府の許可なく輸出することが禁じられるようになった。これは、米国の宇宙技術を学んだ中国がミサイル開発に悪用するかもしれない、ということから取られた措置だった。

衰退著しい米宇宙産業(下)
http://www.chosunonline.com/article/20090206000036
記事入力 : 2009/02/06 11:00:49

 欧州やアジアの衛星関連企業は当時、米国企業に大金を支払い、製品と技術を買い取った。このおかげで米国企業は技術革新をリードすることができた。ところが、米国の商業衛星関連製品と技術がITARの対象となったことで事情は一変した。フランスのタレス・アレニア・スペース社が製作した衛星に米国企業のソフトウエアが搭載された場合、この衛星はフランス領ギニアであれ、米国の同盟国ドイツであれ、フランス以外は輸出することができない。衛星運営世界最大手の米インテルサット社のグード副会長はニューズウィーク誌で、「政府からITAR輸出許可証を得ることは予測しがたく、一貫性もない」と語っている。

 以前のように米国の技術を自由に使用することができなくなった欧州とアジアの企業は、自社での技術開発に取り組むようになった。その結果、市場構図に変化をもたらした。

 では、市場を放棄してまで守ろうとした米国の衛星関連技術はどうなったのか。もはやそれらの技術は、世界で広く使用される平凡なものになってしまったニューズウィーク誌は、現在衛星関連の最先端技術を有しているのは米国企業ではなく、コスモ・スカイメッド(イタリア)、サー・ルーペ(ドイツ)、テラサルX(英国・ドイツ)といった外国企業だと報じている。

 しかも世界衛星産業の規模は2002年は713億ドル(現在のレートで約6兆4900億円、以下同じ)だったが、2007年には1230億ドル(約11兆1900億円)と、年平均11.5%の成長率を見せている。というのは、衛星放送や全地球測位システムGPS)関連機器、衛星電話などの普及が拡大し、商業衛星の需要が増大したからだ。市場は大きくなったが、米国の占める割合は低下した。

 こうしたことから米国の宇宙産業界では「政府の輸出規制が米国企業の革新能力を低下させ、結局米国の安全保障にも弊害をもたらした」との指摘が出ている、とニューズウィーク誌は報じた。

イ・ヨンス記者

朝鮮日報朝鮮日報日本語版

アメリカの宇宙産業のこうした事情は知りませんでした。しかし一番驚きなのは韓国の新聞が、アメリカが中国を敵視していたことをはっきり書いていることです。むかし某ブログで、「どこの媒体も書けないけどうちは読者300人くらいなんで書いちゃいます。日本の仮想敵国は中国です。北朝鮮?あれは敵国です」。とか書いてたと思いましたが、仮想敵国+中国で検索すると、
http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=%E4%BB%AE%E6%83%B3%E6%95%B5%E5%9B%BD+%E4%B8%AD%E5%9B%BD&perpage=100&attr=&order=%40cdate+NUMD&clip=-1&navi=0
前にも、朝鮮日報
「日米図上演習の仮想敵国は中朝 」
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/03/01/20060301000001.html
とはっきり書いてますね。しかし韓国人全員にこういう認識があるということではないようです。
うえの検索でも引っかかりますが、
地政学を英国で学ぶさん
北極海地政学:その2
http://geopoli.exblog.jp/9597080/
北朝鮮崩壊後の話のつづき
http://geopoli.exblog.jp/9609497/
を読んでいただけると分かると思います。