露の兵器売却高 過去最高 品質低下…潜む影 08年

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090310-00000108-san-int

 【モスクワ=佐藤貴生】ロシアの兵器輸出は昨年、ソ連崩壊以来最高の売却高を記録した。最大の取引相手だった中国向け輸出の頭打ちが伝えられるなか、ロシアは中南米などで販路拡大を目指している。ただ、取引相手国からは質の悪さや納期の遅れが指摘される上、金融危機が国内メーカーを直撃、生産に陰りが出る懸念も出てきた。石油・天然ガスとともにロシアの輸出部門を支えてきた兵器産業も、曲がり角を迎えたようにみえる。

 メドべージェフ大統領は2月上旬、政府閣僚らとの会議の席上、昨年の海外への兵器売却益が前年比8億ドル(約784億円)増の83億5000万ドル(約8183億円)に達したと述べた。AP通信によるとソ連崩壊後では最高となった。相手国別の売却高など詳細は不明だ。

 大統領はこの額を高く評価しながらも、「文句の付けようがない製品を作り、相手国との契約順守を目指すべきだ」と注文をつけた。ロシアの兵器ビジネスがここ数年、トラブル続きであることを意図した発言とみられる。

 ロシアは2005年に中国と契約したイリューシン76型輸送機30機以上と、同78型空中給油機を期限までに納入できなかった。インドとの間では04年、ソ連時代の空母を改修して15億ドルで売却することで合意したが、ロシアはさらに20億ドルの費用の上乗せを求め交渉が頓挫した。中印はロシア製兵器の2大顧客だが、中国は輸入から共同生産やライセンス生産に軸足を移したとされ、数年前から売却益が減少している。

 経済危機の影響も少なくない。ロシアは今年2月、「品質が劣悪だ」とアルジェリアから突き返されたミグ29型戦闘機24機を約7億ドルで引き取ると表明した。その一方、イワノフ副首相は、ミグの製造メーカーが「深刻な経済状態」にあるとし、政府として財政支援を行う方針を示した。

 昨年、主要軍需産業を統合して誕生した国策会社「ロステフノロギヤ」の社長で、プーチン首相の盟友であるチェメゾフ氏は2月下旬、「兵器製造部門のうち安定した経営状態にあるのは36%しかなく、約3割が破産の兆候を示している」と明かした。

 ロシアは昨年、反米政権のベネズエラに対し、ロシア製兵器購入のために10億ドルを融資する意向を表明。露紙コメルサントなどによると、今年2月にイエメンのサレハ大統領が訪露したさいにも、イエメン側の債務12億ドルを帳消しにする代わりにロシア製兵器を購入する案が浮上していた。

ロシアと中国の軍事産業での関係が悪いという事を書くのは、いかにも産経新聞な気がしてしまいますが、

中露、蜜月にほころび 貿易摩擦拡大、強まる中国への反感
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080425/1209136164

あからさまな嘘は書かないと思うので、ロシアの軍事産業に問題があるという事は確かなんでしょう。