米「国民和解への一歩」 パキスタン前最高裁長官復職へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090317-00000119-san-int

 【ワシントン=山本秀也】米国務省は「国民和解に向けた実質的な一歩だ」として、パキスタンのチョードリー前最高裁長官らの復職決定を歓迎する声明を発表した。米側は同国の政情混乱が長引くことで、オバマ政権が近く公表する隣国アフガニスタンでの包括的な新戦略に影響を及ぼすことを懸念している。

 国務省は15日(米東部時間)に発表した声明で、ザルダリ政権の決定について「対立を収拾するためのすぐれた判断だ」と評価し、政治決断にこぎつけたギラニ首相の手腕を称賛した。米側はこの声明をイスラマバードの米国大使館を通じてパキスタン国内に広報し、この決定に沿って政情の早期安定化を求めるメッセージを伝えた。

 米側は、ブッシュ政権と強い信頼関係を築いたムシャラフ政権が退陣に追い込まれた後も、後継のザルダリ大統領だけでなく、ギラニ首相とも関係構築を進めてきた。このため、仮にザルダリ大統領の求心力低下が今後避けられないとしても、ギラニ首相の下で政情が安定化する場合は大きな問題はないとみている。

 オバマ政権は、アフガニスタンパキスタンを担当するホルブルック特別代表を中心に、外交、国防、情報部門による地域情勢の分析と、包括的なアフガン新戦略の策定を進めている。

 パキスタン政府には、国際テロ組織アルカーイダの根拠地とみられるアフガン国境沿いの山岳部族地域で、米軍を支える役割が期待される見通し。米側は政情混乱によりパキスタンの協力が影響を受けたり、同国でイスラム過激派に同調する反米世論が高まったりすることを警戒している。

<米国務長官>「混乱続けば援助停止」…パキスタンに圧力
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090317-00000035-mai-int

 【ワシントン草野和彦】米国務省高官は16日、クリントン長官が先週末、政情不安が続いていたパキスタンのザルダリ大統領やギラニ首相、大規模デモを計画したシャリフ元首相らに電話し、混乱が続けば、同国への資金援助が止まる恐れがあると伝えていたことを明らかにした。

 アフガニスタンパキスタン戦略見直しが大詰めを迎える中、テロ対策への悪影響を避けるため「圧力」をかけたものだ。

 高官によると、長官は米議会が現地情勢を懸念し、追加支援を望まない可能性があると指摘。事態沈静化の必要性を訴えたという。

 パキスタン政府は16日、シャリフ派が求めていたチャウダリー前最高裁長官の復職を発表。事態悪化はとりあえず回避された。

 クリントン長官は16日、記者団に対し「パキスタン自身が困難を解決した」と語った。

 01年の米同時多発テロ以降、米国はパキスタンに100億ドル以上の経済、軍事支援をしてきており、新戦略でも新たな支援が盛り込まれる見通し

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今朝の
パキスタン>大統領の求心力低下 前最高裁長官ら復職
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アメリカも口を出してきたということですね。