<政府>対イラクでODA本格化 企業進出の動きも

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090320-00000098-mai-pol

 政府は、イラクで治安改善の兆しが見える中、政府開発援助(ODA)による支援の本格化と民間企業の進出を通じ、日イラク関係を強化していく方針だ。

 イラク戦争の「終結」から約半年後の03年10月、日本は米国に次ぐ規模の約50億ドルの資金供与を約束したが、その後の治安悪化と政権の混乱で、支援のペースは大幅に遅れた。

 しかし、昨年12月の航空自衛隊の撤退以降、「これからが本当の復興支援の時期」(外務省幹部)ととらえ、支援を積極化国際協力機構(JICA)は近く同国北部アルビルにイラク初となる事務所を開設する計画で、今月初旬から関係者3人が現地入り。17日にはクルド人自治区での上下水道整備事業など約360億円の大型円借款契約を交わした。戦争で破壊された水道や電気、道路などインフラ面の改修、整備が急務で、一層の円借款や技術協力を進める。

 民間ベースでも動きが活発化している。今年1月、安倍晋三元首相がバグダッド入りし、イラク首脳との間で「日イラクパートナーシップ宣言」に調印。今月1日には石油業界や商社の12社の役員ら約20人による「官民合同ミッション」が同国を訪問した。世界金融危機で、アラブ首長国連邦(UAE)などの「湾岸バブル」が崩壊した影響で、イラクに商機をうかがう企業も増えつつある

 日本は、米国主導のイラク戦争を支持した上で、自衛隊を派遣してきたが、隊員の攻撃による民間人の犠牲は出ていない。松永秀樹・JICA中東2課長は「イラク国民の日本に対する良い印象は今も変わらない。そうした親日感を基盤に中長期的にイラクを支援していく姿勢が重要だ」と話す。

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アラブの日本へのよい印象というのも懐かしい感じですらしますが、信じていいんでしょうか。