安定と信教の自由を強調=パンチェン・ラマ、国際会議で演説−中国

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00000109-jij-int

 【上海28日時事】新華社電によると、中国政府が認定したチベット仏教第2の高位者パンチェン・ラマ11世は28日、江蘇省無錫市で開幕した「世界仏教フォーラム」の席上、英語で演説し、「フォーラムの開催は、中国の社会が調和・安定し、信教の自由を享受していることを十分に証明するものだ」と強調した。

産経新聞にも中国政府認定のパンチェン・ラマは出てきます。
チベット族、強まる反感 中国は正当性強調
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090328-00000070-san-int

 【北京=野口東秀】中国は28日、チベット地域での統治権の確立を宣言してから50年を迎えた。政府はこの日を「100万農奴解放記念日」として新たに制定し、共産党によるチベット統治の正当性を強く訴える一方、治安部隊の大量動員によってチベット族への締め付けを強化している。チベット族の僧侶らは政府当局に対する反感をますます募らせているのが実情だ。

 27日、北京の人民大会堂で開催された「農奴解放50周年座談会」。中国政府に認定され、愛国教育を受けたチベット仏教指導者パンチェン・ラマ11世(19)があいさつに立った

 「本当のことをみる目を与えてくれた中国共産党に心から感謝したい」

 座談会には共産党ナンバー4の賈慶林全国政治協商会議主席らが出席し、共産党によるチベット統治の正当性をアピールした。

 北京市内では、党統一戦線部などの主催で「チベット民主改革50年大型(写真)展覧」が開かれている。チベット自治区50年間の「経済発展、社会の進歩、人権発展の巨大な成果」(同展覧会)を500枚以上の写真などで紹介し、「貴族などが支配し、残虐な刑を科していた封建農奴制社会」だったチベット共産党が「解放した」との歴史認識を強調している。

 「誰も政府の宣伝なんか信じていない。今後は、宗教の根幹にかかわる活仏の選定が重大な分岐点になるはず」。

 四川省チベット族僧侶は、当局が、チベット仏教の宗教観に「干渉」しているとして、強く反発した。

 チベット仏教では、生身の人間を転生する菩薩の化身である活仏とみなす。その最高位である「ダライ・ラマ」が尊敬の対象だ。

 その活仏の選定をめぐり、2007年9月、中央政府の認可権を強化した「活仏転世管理弁法」が施行された。中央政府は最高指導者のダライ・ラマ14世による活仏の選定を認めないとする法的な根拠が整ったとしており、今後、対立の火種となるのは必至だ。

 四川省チベット族居住区で「読経」が禁止されるなど、宗教統制は着実に強化されている。

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パンチェン・ラマについては
2006/04
中国:チベット仏教活仏の少年、公開フォーラムに出席
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20060414k0000e030061000c.html

 【上海・大谷麻由美】中国浙江省杭州市で13日に開幕した国際仏教フォーラムに、中国政府が95年、チベット仏教第2の活仏、パンチェン・ラマの生まれ変わりに認定したギャインツァイン・ノルブ少年(16)が出席し、演説を行った。

 ノルブ少年が公開フォーラムに出席するのは初めてとみられる。中国政府は少年の11世継承について正当性をアピールする狙いがあるようだ。

 フォーラムには約30カ国・地域の僧侶や学者約1000人が出席。ノルブ少年は開幕式での演説で「国家の防衛と人々のために働くことは、仏教が国家や社会に対して行う宗教上の責任だ」などと述べ、愛国心と国会の統一の促進を訴えた。

 チベット仏教最高位のダライ・ラマ14世(インドに亡命中)は、ゲドン・チョエキ・ニマ少年を11世に認定したが、中国当局は拒否し、95年にノルブ少年を11世に認定した。国際人権団体などは「ニマ少年は軟禁されている」と主張している。

毎日新聞 2006年4月14日 12時31分

この中国政府が偽のパンチェン・ラマを立てたということを書かないと言うのは、産経新聞の記事も中国寄りになっているんでしょうか。

「100万農奴解放記念日」については、
動乱50年 チベット族居住地を行く 信仰の自由欲しい
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090315/1237094265
で、初めて見た言葉ですが、下の方の記事に赤字で強調してあります。