パキスタン、プルトニウム製造施設完成か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090424-00000600-san-int

 【ワシントン=有元隆志】米シンクタンク科学国際安全保障研究所(ISIS)は23日、パキスタン中部クシャブの核施設で、核兵器に転用できるプルトニウム抽出が容易な2基目の重水炉がほぼ完成し、近い将来、稼働が可能だとの分析を発表した。同研究所のデービッド・オルブライト所長は、パキスタン指導部が、支配権を拡大しているイスラム原理主義勢力タリバンなどの対応に追われている現状を踏まえ、「核物質の安全性が問題となっている」と懸念を表明した。

 オルブライト所長らが1月30日に撮影された衛星写真を分析した結果、2基目の重水炉とその関連施設の建設はほぼ終了し、近くに建設中の3基目にも屋根が取り付けられていることが判明。2基目の工事は2000年3月から始まった

 オルブライト所長は「パキスタンプルトニウム製造能力を増していることは、インドとの軍拡競争を加速する」と指摘した。

 そのうえで、パキスタンとインドに対して、プルトニウムや高濃縮ウランの生産を禁止する兵器用核分裂物質生産禁止(カットオフ)条約の交渉に参加するよう働きかけることを、オバマ米政権に提言した。

 一方、クリントン国務長官は23日の下院歳出小委員会公聴会で証言し、パキスタン保有する核兵器の貯蔵施設や核施設が分散配置されていることに懸念を示した。そのうえでパキスタンとインドの間で、不測の事態が起きないようにするためにも両者の信頼醸成を図る必要性を強調した。

 パキスタンは1998年にウラン型による核実験を行った。プルトニウム型の核兵器保有していないが、デュラニ前駐米大使は米紙ワシントン・タイムズに対して、重水炉を将来軍事目的に利用する可能性があることを認めている。

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http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080819/1219095339
からいろいろとたどれますが、アメリカはパキスタンの核の安定のために予算を組んでいたと言う話だと思ったのですが、うまいこと引き継がれなかったのでしょうか。