パキスタン、拘束のウイグル人を中国へ送還
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090508-00000516-san-int
【ワシントン=山本秀也】パキスタンの山岳部族地域で、タリバンなど武装組織のメンバーとして拘束されたウイグル人(中国国籍)9人の身柄が、このほど中国政府に引き渡された。これに対し、在米ウイグル人組織や人権団体では、「処刑や拷問などの危険が高い」と反発を強めているが、頼みの米政府がパキスタン情勢の安定化に向けて中国の協力を必要とする状況だけに、中国に対して強い姿勢をとりにくく、9人には厳しい処遇も予想される。
在米ウイグル人で作る「ウイグル人権計画」(UHRP)などによると、パキスタンの治安当局は4月末、これまでに拘束した9人を「テロ容疑者」として中国に引き渡した。新疆ウイグル自治区の分離・独立運動を警戒する中国政府は、独立活動家ら少なくとも40人のブラックリストを緊密な関係にあるパキスタンに提示し、身柄の引き渡しを求めていた。
ウイグル人の独立活動家らは、パキスタン、アフガニスタンのほか、中央アジア各地でイスラム武装組織への参加が伝えられる。このうち、パキスタンでは、2003年に中国へ引き渡されたウイグル人活動家が、07年に処刑されたといわれる。
ウイグル出身の人権活動家ラビア・カーディル氏は、「パキスタン当局は、ウイグル人の文化・宗教上の自由を抑えるべく中国との協力を強化している」と憂慮を表明。人権団体フリーダム・ハウスは、「パキスタンを含む各国は、中国がテロ容疑を乱用することを拒否し、ウイグル人を迫害から守るべきだ」と訴えた。
米中首脳は6日、電話での会談で、パキスタンでのテロ問題などを協議し、両国が緊密に連絡を取り合うことを確認していた。
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パキスタンの安定化に中国の協力が必要とは今まで考えていませんでした。死刑になる可能性はかなりあるんでしょうね。