内外の親戚訪問 訪中や写真公開 ダライ・ラマ側提案、中国すべて拒絶

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090521-00000111-san-int

 ■14世の特使が明らかに

 チベット仏教の最高指導者、ダライ・ラマ14世の特使で、2002年以来中国側との交渉役を務めているケルサン・ギャルツェン氏が20日、都内で産経新聞と会見し、これまでの対話で中国側は、ダライ・ラマについて「チベット自治区などチベット内部の問題に口出しする権利はない」などと激しく批判していたことを明らかにした。(相馬勝)

 非公式協議を含めて実施されたこれまでの9回の対話では、ダライ・ラマ側がダライ・ラマの中国訪問や中国内外のチベット人の親戚(しんせき)訪問などを提案したものの、中国側は一切拒否したという。対話の具体的な内容が明らかになったのは初めて。

 チベット側は現段階で最後となった昨年11月の対話で、中国国内で禁止されているダライ・ラマの写真の公開や、双方の相互理解のための学者や有識者などによるチベット問題研究グループの結成、共同声明の発表などを提案したが、中国側はすべて拒絶したという。

 さらに、チベットの言語や文化、宗教、環境の保護やチベット独自の教育など11項目の提案を含む文書を中国側に提示したものの、「中国側はまったく関心を示さなかった」(ギャルツェン氏)という。

 中国側がダライ・ラマの死後、後継者を指名するとの報道について、ギャルツェン氏は「中国側はダライ・ラマ14世の後継者である15世を決めればすべての問題が解決すると思っているようだが、それは大きな幻想だ。そうなれば、チベット内外のチベット人による大きな抗議行動が展開されるのは火を見るよりも明らかだ」と批判。また、チベット内部では昨年3月以来、小規模なデモが継続的に起きているとして、「チベット内部の反中感情はまったく収まっていない」と指摘した。

【関連ニュース】
・「中国は子どものよう」ダライ・ラマ14世
ダライ・ラマ「中国は元に戻ってしまった」
ダライ・ラマへの「パリ名誉市民」授与見送りを 中国外務省
チベット問題の犠牲者追悼 聖火リレー1年
・【国際情勢分析】中国、暴動の「相乗効果」警戒

中国側はいったい何のために話し合いの場を設けたんでしょうか。ダライラマ14世が死ねばいいと思ってるのかもしれませんが、それでは国際的にも問題は解決しないと思います。と言っても中国も自治を認めたら一気に独立要求まで行ってしまいそうで、打つ手がないんでしょうね。