北、金日成礼賛を強化 3代世襲の正当性強調?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090620-00000564-san-int
【ソウル=水沼啓子】20日付の韓国紙「東亜日報」は、北朝鮮が最近、大々的に故金日成主席の礼賛を始めたとし、“革命血統”をつなぐ3世代世襲の正統性を確保するために再登場したと報じた。
最近、北朝鮮の平壌を訪れた専門家や平壌在住の外交官らによると、北朝鮮国内では、金日成礼賛の看板が目立ったという。平壌市内には「偉大な首領、金日成同志革命思想万歳」など故金日成主席を称賛するスローガンが至る所に掲げられていたという。
また、朝鮮中央通信など北朝鮮メディアにも最近、「白頭の革命伝統継承」「万景台一族」など、金日成−金正日−金正雲と続く血統を強調する表現がしばしば登場し始めた。これは異例なことだという。
金日成礼賛は、金総書記が1997年に3年間の服喪と遺言統治を終える過程で徐々に消え、2002年7月に、金総書記が資本主義的要素を一部導入した経済管理政策を打ち出してからはすっかり金日成礼賛は消えたという。
東亜日報は、最近金日成礼賛が再登場したのは、金総書記が北朝鮮住民に「金正日の息子」でなく「金日成の孫」に権力を譲るという点を強調するためだとみられるとしている。北朝鮮は、金総書記よりもはるかに尊敬され神格化されている故金日成主席を前面に出すことで、3代父子世襲を正当化しようという思惑があると伝えた。
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