「偉大な継承」言及、権力委譲を暗示か 北朝鮮労働新聞

http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY200906220247.html

2009年6月22日20時58分

 【ソウル=牧野愛博】北朝鮮の労働新聞は22日付で、「今日、軍隊と人民の精神力は、偉大な継承の歓喜に沸き返った1970年代のように一層力強く噴出している」などとする論評を掲載した。ラヂオプレスなどが伝えた。金正日キム・ジョンイル)総書記が権力を受け継いだ時期を例示することで、新たな権力継承の時期が迫っていることを暗示する狙いがあるとみられる。

 金総書記は74年、労働党政治委員に選出され、金日成(キム・イルソン)国家主席の後継者に決定。80年の党大会で公式に名前が明らかにされた経緯がある。論評は「偉大な継承によって、永久不滅である強盛大国の燦然(さんぜん)たる未来がある」とし、権力継承の必要性を強調した。

 また、「偉大な(金正日)将軍は年頭から一瞬の休息もなく、絶え間なく続ける超高強度の強行軍を行った」とも説明した。北朝鮮メディアは最近、金総書記の健康を気遣う報道を続けており、こうした姿勢も権力継承の環境づくりの一環と言えそうだ。

 韓国の情報機関、国家情報院は今月1日、北朝鮮が海外の公館に対して金総書記の三男、金正雲キム・ジョンウン)氏を後継者と扱うよう指示した文書の存在を国会に報告した。論評は、金正雲氏への権力委譲を正当化するための環境づくりを目的とした可能性もある。

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金正日

やはり正雲氏で決まりという事ですね。