イスラエル、入植地455戸建設許可

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090908-00000071-san-int

 【カイロ=村上大介イスラエルのバラク防相は7日、占領地ヨルダン川西岸のユダヤ人入植地で新たに住宅455戸を建設する許可を出した。パレスチナ和平交渉の再開を目指すオバマ米政権は、イスラエルに入植活動の全面凍結を求めているが、右派ネタニヤフ政権は、建設の一時凍結案で米政府から妥協を引き出そうとしている。

 ネタニヤフ政権はオバマ政権との決定的な衝突を回避するため、数カ月から1年程度の建設一時停止期間を設ける案を検討しているが、与党内の入植推進派や入植者団体の反発は強く、イスラエル地元紙の報道では、懐柔策として駆け込み的に新規許可を出したとの指摘が多い。入植者団体は、許可戸数が少なすぎると非難している。

 オバマ米大統領は今月下旬の国連総会に合わせてネタニヤフ首相、アッバスパレスチナ自治政府議長との3者会談を実現し、交渉再開への道筋をつけたい意向だ。しかし、アッバス議長は同日、イスラエルが入植活動の全面凍結に応じない限り、3者会談に応じないと反発を示した。

 ヨルダン川西岸やイスラエルが占領・併合した東エルサレムの入植地は拡大を続け、現在、約50万人のユダヤ人が住んでいる。欧州連合国際司法裁判所を含め、国際社会ではユダヤ人入植地は国際法違反との見方が大勢を占めている

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しかしアメリカとイスラエルパレスチナでこれだけ意見が分かれるんですね。3者会談の未来は暗そうです。