アフガンの97%の地域でタリバン活発

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090911-00000596-san-int

 【ニューデリー=田北真樹子】イスラム原理主義勢力タリバンが、アフガニスタン全土のうち97%の地域で活発な活動を展開していることが分かった。紛争地を中心に活動する国際シンクタンク「治安と開発の国際審議会」(ICOS)がまとめた報告書で明らかした。2001年の米中枢同時テロをきっかけとした米国の攻撃で弱体化したはずのタリバンが、北大西洋条約機構NATO)軍の駐留にもかかわらず勢力を盛り返しており、アフガン問題の難しさをあらためて見せつけている。

 報告書によると、今年1月以降、タリバンの攻撃が週平均1回以上あった「テロ活動が非常に活発な地域」は、首都カブールを含む80%に上った。また、攻撃が月に1回以上あり、タリバンの活動が確認されている「活発な地域」は17%で、「少ない地域」は3%にとどまった。

 07年の報告書では、恒常的存在地域は54%だったが、08年は72%に拡大。今回は北部でのタリバンの勢力拡大が顕著になっている。ICOS政策アナリストのジャクソン氏によると、特にクンドゥズ州やバルフ州が影響を受けており、北部全体で国際治安支援部隊(ISAF)や政府、市民を狙った攻撃が著しく増加しているという。

 クンドゥズ州では今月4日、ISAFによる空爆があったが、きっかけはタリバンの燃料輸送トラックを乗っ取りだった。現地では米紙ニューヨーク・タイムズの記者がタリバンに拉致された。

 タリバンの勢力復活について、アフガン情勢に関する多数の著書を持つインド人ジャーナリスト、マヘンドラ・ヴェド氏は産経新聞の取材に対し、地方でタリバンの動向監視が不可能な点を指摘。「ISAFは野営地にこもり、地元政府の統治は貧弱。アフガン軍も村レベルの治安維持を確保することはできなかった」と説明する。こうした状況下、地元住民はタリバンを支援し、パキスタン側のタリバンの応援もアフガンのタリバンを支えたという。

 また、北部については、「現地で影響力を持つタジク人とウズベク人の関係が悪い上、それぞれが自分たちの軍閥を拡大することしか考えていない。この状況をタリバンが逆手に取った」と語った。外国駐留部隊については、「全体で一体となった活動ができていない」と分析している。

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オバマ政権でテロ8周年 もっと前向きに

72%はたぶんこれですね。
タリバン、アフガン国土の72%に存在=シンクタンク
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081208/1228737657
オバマ大統領の方針にかかわらず、タリバン支配地域は増えてるんですね。