グルジア紛争 サーカシビリ大統領に肩入れしすぎた 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000035-san-int
 ■「根本原因は米政権」 調査委メンバー指摘

 【ニューヨーク=松尾理也】グルジア紛争に関する独立調査委員会の報告書をめぐり、委員のひとりがこのほど、「民主主義を広めるとの大義を掲げた米国のブッシュ前政権が、サーカシビリ・グルジア大統領にあまりに肩入れしすぎたため、戦争をやめさせるだけの政治的影響力を失ってしまったのが紛争の根本原因」との指摘を米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)に寄稿した。

 「報告書から欠落したもの」と題されたこの寄稿では、調査委メンバーのヒンメルライヒ委員が「報告書は米国が果たした決定的な役割についての分析が欠けている」と指摘。この部分の正しい総括と分析なしには、紛争の真の原因は説明できないと述べた

 寄稿によると、ブッシュ政権は発足当時、クリントン政権グルジア政策を踏襲していたが、2001年の米中枢同時テロ以降、大きく転換。同国を「テロとの戦い」のパートナーに位置づけるとともに、テロ後に米国外交の主要方針のひとつとして掲げた「民主主義の唱道」にとっての中心的存在に据えた

 昨年夏の紛争を前に、米国はグルジア側にロシアへの武力行使を思いとどまるよう警告していたという。しかしそれまでに、2003年の「バラ革命」などを受けてサーカシビリ大統領を「自由のかがり火」などとほめそやしていたブッシュ大統領は、いざ紛争勃発(ぼっばつ)を前にして公に警告を発することができず、結果として開戦を阻止できなかった

 ヒンメルライヒ委員は、米国の対グルジア政策見直しは喫緊の課題だと指摘した上で、オバマ政権は欧州連合(EU)を見習って同様の調査委を設置すべきだと主張している。

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まぁアメリカの後ろ盾があると信じなければロシア相手に戦争は出来なかっただろうとは多くの人が思っているでしょうが、やはりそのとおりなんじゃないでしょうか。