露が仏艦艇購入計画 装備開発の遅れを象徴か

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091019-00000591-san-int
 【モスクワ=佐藤貴生】ロシアがフランスから機動力の高い艦艇を購入する交渉を進めている。ロイター通信によると、ロシアにとっては最大規模の外国からの兵器購入計画で、昨年夏のグルジア紛争での教訓として、海上での兵力輸送能力を高めて周辺国ににらみを利かせる狙いがある。半面、同等の性能を持つ艦艇を仏側と共同開発して技術を獲得したいとしており、装備近代化の遅れを象徴する動きといえる。

 露仏が売買交渉しているのはミストラル強襲揚陸艦。ヘリコプター16機や、戦車13台を含む戦闘用車両約70台に加え、450人の人員を輸送できる。クシュネル仏外相が今月1日、売買交渉を行っていることを認めた。ロシアは同艦を複数購入し、3、4隻はロシア国内で仏側と共同で建造したいとしている。1隻の価格は推定3億ユーロ(約400億円)

 ロシア海軍幹部は具体的な作戦には言及を避けながらも、「昨年のグルジア紛争のさい、黒海艦隊の艦艇による兵力輸送で26時間かかったものが、40分でできるようになる」と述べ、海上輸送能力が飛躍的に改善されるとの期待を示した。

 ロシアが現在保有する航空母艦ソ連時代に建造されたクズネツォフ級1隻のみで、老朽化が指摘されている。国営ロシア通信によると、ソ連崩壊以降、造船・科学技術の遅れを挽回(ばんかい)できないまま時間が過ぎ、多目的揚陸艦が必要であるにもかかわらず、建造能力が備わっていないとされる。

 ロシアは今月、策定中の新たな軍事ドクトリンで、大規模戦争から局地戦に重点を移し、核の先制使用条件についても見直す方針を示した。反露派政権が率いる隣国のウクライナグルジアへの圧力を高めることを念頭に置いているとみられ、強襲揚陸艦の購入計画もその一環とみられる。

 クシュネル仏外相は、「艦艇売却の最終決定はサルコジ大統領が行う」としているが、北大西洋条約機構NATO)の主要国がロシアに最新技術を供与することについては、米国から批判が出ると予想する向きもある。

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フランスは米国から批判されるかもしれませんが、
<ロシア>軍が無人偵察機購入を検討 イスラエルから
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081226/1230238055

ロシアは性能の低い無人偵察機は所有しているが、グルジアイスラエル製を駆使し、ロシアとの技術力の差が如実に表れた。

というのもありました。