パキスタン核管理に米軍が協力態勢と 米誌報道
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091109-00000007-cnn-int
イスラマバード(CNN) パキスタンが保有する核兵器の安全性を確保するため、オバマ米政権が核管理への支援態勢を整え、危機発生時に派遣する秘密部隊を編成しているとの記事が、米誌ニューヨーカーの最新号に掲載された。パキスタン外務省は8日、記事の内容を強く否定する声明を出した。
記事を書いたのは、米兵によるイラク人虐待の報道などで知られるセイモア・ハーシュ記者。それによると、オバマ政権はパキスタンの核管理に重大な懸念を抱き、同国政府との間で、危機発生時に米軍部隊による支援を認める「水面下の合意」に向け、交渉を続けているという。
同記者は記事の中で、過去数カ月以内に起きた出来事として、パキスタンで核部品がなくなったとの報告を受け、「極秘」の米軍緊急即応部隊が招集されたものの、ドバイまで出動したところで誤報と判明したと述べた。
記事について、パキスタン外務省は「全く根拠がない」「パキスタンのイメージを傷付け、国民に不安を抱かせるためのねつ造だ」と、強い不快感を表明。同記者は記事中で匿名の人物の発言や、検証不可能な情報を多用している、と非難した。そのうえで、同国の核管理は「万全だ」と強調。国内で開発した独自の保管技術はほかの核保有国をしのぐレベルにあり、「外国からの支援は必要としていないし、認めるつもりもない」と主張している。
パキスタンは98年に核実験を成功させ、核保有国となった。現在60―100個の核兵器を保有していると推定される。
ハーシュ記者は01年11月、当時のブッシュ米政権がパキスタンの核兵器について、過激派の手に渡ることを防ぐために無能力化する計画を進めているとの記事を書き、論議を呼んだ。同記者は8日、CNNとのインタビューで、「当時と今では米政権側の意図に大きな違いがある。オバマ政権の狙いは、パキスタンへの協力を申し出ることでインドの警戒を緩め、パキスタン軍が対テロ作戦に集中できるようにすることだ」と説明。一方で、「米側にはいくつか誤算があった。そのひとつはパキスタン国民に広がる反米感情だ」と述べた。
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核管制システムをひととおり整備するためには気が遠くなるような膨大なお金がかかる
p148
「核管制システム」の整備については、まったくといっていいほど手が付けられていない。…「パキスタンの核開発は、大統領、首相、軍首脳で構成する『国家核統制本部』(略称NNCA)の決定に基づいて進められた」と述べ、核兵器の指揮機構らしいものが設置されていることを示唆したことが話題になっていた。
しかし、著者がその後、米国の関係者に直接聞いたところ、「NNCAなんてきいたことがない」とにべもない返事だった。著者は…「パキスタン軍は核兵器使用を前提とした戦術を採用しているのか」と聞いたところ「核・化学兵器攻撃への対応訓練は一応しているが、金がないのでそれに必要な装備は支給出来ていない」と、まことに頼りない答えだった。
以上の理由からパキスタンは核管制システムや核運用ドクトリンを具体的な形で持っているとは言えないことは明らかだ。
とありましたが、その後
■パキスタン核兵器管理に1億ドル=ブッシュ政権が秘密裏に拠出−米紙
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20071118/1195388563
とかもあったので、一応その「独自の保管技術」を信じることにしますが、やはり不安ですね。
NNCAはニュース系サーチエンジンでも見つかりませんでした
http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=NNCA&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_