<タリバン>イスラム法の規制緩和 復権へ支持集めか

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091113-00000010-mai-int
 【カブール栗田慎一】アフガニスタンで勢いを増している旧支配勢力タリバンの指導部が、政権時代にしていた成年男子への長いひげの義務付けや、全国民に対するテレビや映画鑑賞禁止など、イスラム法に基づいた厳格な規制を緩め、事実上容認していることが複数のタリバン関係者の証言でわかった。米軍主導の掃討作戦やカルザイ政権への国民の反感の高まりを背景に、現実路線に“チェンジ”し、政権奪取に向けた幅広い支持を集める狙いもありそうだ

 また、タリバンはこれまで、女性の高等教育に否定的だったが、指導部の中には、同じイスラムスンニ派を国教とするサウジアラビアが設立した女子大学のような「女性専用の高等教育機関」の設置にも前向きな意見があるという。

 複数の関係者によると、指導部は「命令」でなく、「黙認」の形で全国各地の「影の州知事」を通じ、実効支配地域の住民に通達。ひげをそっても構わないことや、家庭内鑑賞を条件にジャンルを問わずテレビや映画、音楽鑑賞も認めた。条件に従えば、米映画もOKだという。

 ただ、衛星放送やインターネットが普及し、米軍などと戦闘中のタリバンは、規制にまで手が回らないのが実情だ。また、ひげが長いと検問に引っかかりやすいといった事情もある。指導部内には依然、厳格な統治を主張する声もあるといい、「変身」は人気取りの方便の可能性もある。

 タリバンは96年、戦争に疲れた多くの国民の支持を得て政権の座に就いた。だが、国際テロ組織アルカイダとのつながりを疑う米国が締め付け策を強化。タリバンは情報統制を目的にテレビや映画を禁じ、ひげも規定の長さに満たない男性は伸びるまで外出を認めないなど、極端なイスラム法の適用をしていた。

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大量の爆弾製造材料を発見、タリバーン拠点のアフガン南部
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091112/p1
では大量の材料を残して拠点を占拠されたのはタリバンが追い詰められている証拠ではと書きましたが、この一件もタリバンが追い詰められている証拠になるのではないでしょうか。