「カルザイ氏に大きなチャンス」アフガン・メディア・リソース・センター所長

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091119-00000616-san-int
 2期目の政権をスタートするにあたってカルザイ大統領は、大きなチャンスを手にしている。

 まず、国際社会から求められている政権の汚職・腐敗の一掃だ。

 アフガン憲法は、閣僚になる条件を定めており、その中には「高等教育を終え、勤労経験があり、評判が良いこと」とあるカルザイ政権で汚職や腐敗にまみれているのは、学歴のない、アマチュアで、評判が悪い軍閥指導者らだ。カルザイ氏が憲法にのっとって閣僚を指名すれば、軍閥指導者らを指名することはできない。大統領選で協力を得た軍閥指導者らとの関係を絶つのは難しいだろうが、国際社会の圧力を言い訳にすればいい。

 憲法にのっとった指名をすれば、見識とプロ意識をもつ人々による政権となり、成功を収めるだろう。だが、カルザイ氏が軍閥指導者らに妥協すれば、誰も新政権を支えず、どこの国も駐留軍を派兵せず、金を出さないことは明らかだ。

 カルザイ氏にはもう一つチャンスがある。それは、和解のためにロヤ・ジルガ国民大会議)を開き、その場にタリバン指導者の参加を呼びかけることだ。外国の部隊はアフガンを占領しているわけではなく、いつか撤退する。タリバンが政府の一部となり、テロ攻撃をやめ、憲法や外国駐留部隊、新政権へのアイデアを出す。これが、アフガン問題の真の解決策となる。

 いまの状況は、アフガンに成功をもたらすか、または再び戦争状態に引き戻すかのいずれかをカルザイ氏が欲することのできる、ただ一つで最後のチャンスなのだ。

 汚職・腐敗はアフガン政権内だけでなく、国際社会の活動にも存在する。だが、アフガンは私やカルザイ氏の国で、国際社会の国ではない。国民が国を愛していないのに、国際社会の行動を怒れるだろうか。国際社会にしても、アフガン人が自国を支えていないのに、どうしてアフガンを支えられるだろうか。アフガンの問題は、私たちアフガン人の責任で、国際社会の責任ではない。日本が第2次大戦後に自力で復興したように、アフガン人も自分たちで復興する責任を負っているのだ。   (談)

【関連記事】
・平野氏「復興に対応」 アフガン大統領就任宣誓で祝意
・厳戒の中、カルザイ大統領が就任宣誓 アフガン
・アフガンとパキスタンが首脳会談、テロ対策を協議
・日本に水資源と電力への支援要請 アフガン大統領
・50億ドルのアフガン支援伝える カルザイ大統領に福山外務副大臣

憲法の中に閣僚になる条件が定めてあるんですね。それを破ってしまったら、アフガンが終わりと言うより、カルザイ氏が犯罪で捕まってしまうと思うのですが。