北朝鮮の穀物、来年にかけ125万トン不足 国連食糧農業機関

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091125-00000572-san-int
 【ニューヨーク=松尾理也】国連食糧農業機関(FAO)は25日までに、北朝鮮の今年の食糧(穀物)生産が、比較的良好な気象条件に恵まれたにもかかわらず回復せず、今年から来年にかけて125万トンの輸入が必要となるとの見積もりを明らかにした。北朝鮮は引き続き国外からの食糧援助に頼らざるを得ない状況にあるが、国際社会による制裁強化に反発し、人道支援の受け入れの門戸を狭めており、食糧事情の悪化が懸念されている。

 北朝鮮でのコメ、トウモロコシを主とする穀物全体の今年の収穫量は352万トン。食糧危機が叫ばれた昨年に比べると5・8%増となったものの、なお例年を大きく下回るレベルにとどまった。

 北朝鮮は今年夏、比較的良好な気象条件に恵まれた。それでも収穫が平均を下回ったのは、世界的な資源高騰による肥料や燃料の不足の影響が大きいとみられる。北朝鮮での2009年度の肥料総使用量は44万6000トンと、1989年以来最低に落ち込んだ。

 FAOの試算によると、この収穫量では北朝鮮は今年から来年にかけて、125万トンの食糧不足に陥る。178万トンが不足した前年よりは改善されたものの依然、深刻な食糧難が続くことになる。

 しかし、北朝鮮の逼迫(ひつぱく)した財政状況では市場での調達は困難。国連や中国、韓国などからの食糧援助に頼らざるを得ないが、北朝鮮当局は国連傘下の援助機関に対し、援助物資の配布状況の監視縮小や、朝鮮語を解する監視員の受け入れ拒否を通告するなど、態度を硬化させている。このため、援助機関側も身動きが取りにくい状況にある。

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ホントこの国はどうしたらいいのか分かりません。