中国の人権状況、一部でさらに悪化 米国務省が報告書

3月12日10時9分配信 産経新聞
 【ワシントン=犬塚陽介】米国務省は11日、世界194カ国の人権状況に関する報告書(2009年版)を発表し、中国に関して新疆ウイグル自治区での少数民族の抑圧や人権派弁護士の拘束、インターネット規制の強化などを取り上げ、人権状況は「劣ったままであり、いくつかの地域ではさらに悪化している」と総括した。

 報告書では、中国政府が新疆ウイグル自治区少数民族に対して「文化、宗教面での抑圧を拡大させている」と指摘。チベット自治区も政府の厳重な管理下にあるとして少数民族の抑圧に懸念を示した。

 また、人権活動家や弁護士が相次いで嫌がらせを受けているとし、特に民主活動家の劉(りゆう)暁(ぎよう)波(は)氏と弁護士の高(こう)智(ち)晟(せい)氏の名をあげて憂慮を表明した。

 劉氏は中国共産党一党独裁体制廃止を求める文書「08憲章」を起草したとして国家政権転覆扇動罪に問われ、懲役11年などの判決が確定した。人権派弁護士として著名な高氏は09年2月ごろから行方不明で、中国当局に拘束されている可能性が高いとされる

 中国のネット規制にも言及しており、特に天安門事件20年やチベット動乱50年、中国の建国60年などの際にネット規制が強化され、特定の国内外サイトやニュースなどの閲覧が不可能になったという。

 また、報告書では北朝鮮の人権状況も「嘆かわしい状態」と批判し、情報統制を通じて国家全体に強固な支配体制が確立されているなどと指摘した。

 昨年同様に拉致問題にも言及し、「北朝鮮は08年の日本政府との対話後に合意した再調査について何の進展や結果も発表しなかった」などとしている。

 報告書ではこのほか、イランやキューバ、ロシア、スーダンなどの人権状況も批判している。

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最終更新:3月12日10時9分

劉暁波氏というと、
中国、活動家の起訴判断見送り 「釈放の可能性」と人権団体
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20091127/p5
の後書いてませんでしたけど、2010/02に実刑が確定し、さまざまな議論を呼んでいました。

高智晟氏は、
人権活動家・胡佳氏に懲役3年6月=言論活動で国家転覆扇動罪−中国
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20080403/1207242307
内の2007/10の記事でも
□弁護士ら相次ぎ不明…中国、党大会控え締め付け強化
高智晟氏も9月22日から行方不明とありましたのでよくあることのようです。

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http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=Liu+Xiaobo&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_

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http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=Gao+Zhisheng&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_