拘束タリバーン、実は秘密交渉相手 カルザイ大統領激怒

http://www.asahi.com/international/update/0318/TKY201003170497.html

2010年3月18日9時49分

 【イスラマバード=四倉幹木】パキスタン南部で先月、拘束された隣国アフガニスタンの反政府武装勢力タリバーンのナンバー2、アブドル・ガニ・バラダル師が拘束前、アフガンのカルザイ政権と和平について秘密裏に交渉していたことをアフガン政府高官が17日、朝日新聞に明らかにした。カルザイ大統領は拘束の報に激怒したという。

 バラダル師はタリバーンの最高指導者オマール師に次ぐ幹部で、拘束は米国などにとって大きな成果とされているが、タリバーンとの和平を目指すカルザイ政権は逆に不信感を募らせており、米国との溝があらわになりつつある。

 カルザイ大統領とバラダル師はアフガン南部の同じ部族の出身。高官によると、部族の長老の仲介で大統領の使者とバラダル師が数回、接触した。バラダル師は政権との交渉に前向きで、和平の条件などについて話し合ったという。高官は「バラダル師は他のタリバーン幹部には相談せず、独自の考えで我々と接触していたようだ」と話す

 ところがバラダル師はこの交渉の最中に、パキスタンのカラチ郊外を車で移動中にパキスタン情報機関に捕まった。交渉を妨害された形のカルザイ氏は、パキスタンに対する怒りをぶちまけたという。

 パキスタンとアフガン両国はバラダル師の身柄をアフガンへ引き渡す方向で合意しているが、高官は「我々は米国とパキスタンによってタリバーンとの交渉から遠ざけられていると感じている。パキスタンは引き渡しを引き延ばすのでは」と疑念を募らせている

引渡しを引き伸ばすのは確実では無いでしょうか。
パキスタンタリバン幹部を国外移送禁止に 対米不信反映
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100308/p3
とありましたし、
タリバンと対テロ戦と中東イスラム諸国。
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20081028/1225198821
にも書きましたが、パキスタンは対インドに専念するために、後ろのアフガニスタンタリバンを支援して安定を図っていて、インドは北部同盟を支援して対抗していました。今のアフガニスタン政権は北部同盟中心です。パキスタンは複雑な状況でしょう。