ベラルーシとカザフスタン、ロシアの穀物輸出禁止に追随せず

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100819-00000425-reu-int

 [モスクワ 18日 ロイター] ロシア、ベラルーシカザフスタンから構成される3国関税同盟委員会のスポークスマンは18日、ベラルーシカザフスタンはロシアの穀物禁輸措置に追随しないことを決定したと発表した。

 同スポークスマンはベラルーシカザフスタンは輸出を継続する」と語った

 世界有数の小麦輸出国のロシアは約130年ぶりの深刻な干ばつによって11年ぶりに穀物の輸出禁止に踏み切り、ベラルーシカザフスタンに対しても同様に禁輸措置を要請していたベラルーシ政府はその時点でコメントせず、カザフスタンは8月17日に行われる関税同盟の委員会で禁輸について話し合うとしていた。

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穀物輸出禁止に追随しなかったのは日本にとってはいいことですが、『3国関税同盟』というものがあったのですね。調べてみると、
http://news-net.ddo.jp/cgi-bin/estseek.cgi?phrase=%EF%BC%93%E5%9B%BD%E9%96%A2%E7%A8%8E%E5%90%8C%E7%9B%9F&perpage=100&clip=-1&navi=0&attr=&order=_date_

一件記事が引っ掛かりました。
クレムリン経済学】WTO加盟の朝令暮改 「2頭体制」混乱の序章?したたかな計算?

http://sankei.jp.msn.com/world/europe/091109/erp0911091654002-n1.htm
 1990年代から行われてきたロシアの世界貿易機関WTO)加盟交渉に異変が起きている。プーチン首相が6月、ロシア一国での加盟交渉を停止し、隣国のカザフスタンベラルーシと結成する「関税同盟」として加盟を申請することを表明。その後、メドベージェフ大統領がこの方針を事実上、撤回したのだ。メドベージェフ大統領とプーチン首相の「2頭体制」発足以来、両者がこれだけの齟齬(そご)をきたしたのは初めてで、ロシア政治の意思決定に混乱が生じ始めたとの観測も出ている。

 ロシアはWTOの前身、GATT(関税貿易一般協定)時代から16年間にわたって加盟交渉を続けてきた。主要国で唯一のWTO未加盟国であり、市場経済国として国際的な認知を得るためにも加盟を「悲願」としていたはずだ。加盟交渉も95%程度進んだ段階だけに、プーチン氏の突然の発言は国際社会を当惑させた。すべての参加国に同一の条件を与えて貿易自由化を図るWTOと「関税同盟」は理念的にも相いれず、長年の交渉を振り出しに戻すに等しいからだ。

 これに対し、メドベージェフ大統領は7月の主要国首脳会議(G8サミット)に際して関税同盟としての一体的加盟は「非現実的だ」と首相の方針を覆し、個別の加盟交渉を再開する考えを表明。結局、露、カザフ、ベラルーシは2010年1月からの共通関税導入を目指して作業を進める一方、「WTO加盟交渉は協調しながら個別に行う」との立場に落ち着いた。

 プーチン発言には、国内産業の保護や旧ソ連圏での影響力回復を優先するシロビキ(武力系省庁出身者)など政権内保守派の意向が働いた可能性が高い。

 保守派は「資源輸出に依存するロシアにとってWTO加盟のメリットはあまりない。むしろ自由競争で自動車製造や農業など広範な産業分野が壊滅的な打撃を受ける」(専門家)と考えており、昨年来の経済危機でその思考回路が鮮明になっている。この一派には元来、国際機関や欧米諸国への不信感が強く、経済的効果がまったく疑わしい3国関税同盟の「盟主」になる方が自らの価値観に合致するのだ。

ということなのですね。ロシアの首相と大統領の関係については、下のリンクからたどれます。
ロシア、大統領と首相の間にあつれきない=コザク副首相
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090311/1236774836