韓国のレアアース備蓄わずか3トン、対策急務

http://www.chosunonline.com/news/20100924000027
記事入力 : 2010/09/24 10:24:43

 中国が日本に対するレアアース(希土類)の輸出中止を宣言するなど、日中間の外交紛争が資源戦争にまで飛び火する中、韓国でもレアアースをはじめ、希少金属の確保が課題として浮上した。

 本紙が23日入手した企画財政部の内部報告書によると、レアアースの韓国での国内備蓄量は目標量のわずか0.3%にとどまっていることが分かった。昨年末現在でレアアースの備蓄目標量は1164トンだが、実際の備蓄量は3トンにすぎなかった。企画財政部は「価格急騰などの事態に備え、備蓄量を確保することが急がれる」と指摘した。現在韓国のレアアース保有量は、国内需要量の0.2日分にすぎない。

 レアアースだけでなく、他の希少金属の備蓄量も主要競争国(60日分備蓄)の半分程度にとどまっている。昨年末現在の希少金属備蓄量は、調達庁が管理する7種類の平均備蓄量が国内需要の30.3日分だったほか、韓国鉱物資源公社が管理する希少金属8種類の備蓄量は同6.8日分だけだった。韓国はレアアース希少金属が生産できず、全量を輸入に頼っている。輸入量は2002年の3501トンから08年には4693トンと、毎年5%のペースで増えている

 希少金属は国際的に需要が急増しており、価格が上昇を続けている。ノートパソコンのバッテリー用二次電池の原料となるマグネシウムは、過去5年で80%も急騰した。中国など主要生産国が生産、輸出を減らした場合、価格が急騰したり、品薄が生じたりする可能性があり、ハイテク製品の生産に支障が生じる恐れがある。

 レアアースの最大の生産国である中国は、既に昨年9月からクオータ制導入と関税による輸出規制に乗り出し、供給量の減少で価格が急騰している。レアアースをすべて輸入に頼る米国と欧州連合EU)は、世界貿易機関WTO)に中国を不公正貿易で提訴し、国際的な貿易摩擦へと発展している。

 韓国政府はレアアース希少金属の備蓄量を遅くとも2016年までに主要国と同水準の60日分まで増やす方針を立てているが、輸出拡大に依存している部分があり、実現性を欠くとの指摘を受けている。政府関係者は「調達庁や韓国鉱物資源公社に一任していては困難だ。政府レベルで対策を立てるべきではないか」と話した。

イ・セヌリ朝鮮経済記者

この記事は韓国の状況ですが、日本も似たようなものなのかもしれません。中国に弱みを握られてしまうでしょうから、はっきりとは公表しないとは思うのですが、政府からレアアースに関しては問題ないとの宣言も聞かれませんし、問題があるのでしょう。
欧米がWTOに提訴したのはもう去年なのですが(詳しくは下のリンク)、
<中国>「レアアース対日禁輸」と米紙報道 通関がストップ
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20100924/p3
日本はWTOに関して動いているという報道がありませんが、なぜでしょうか。分かりません。

追記:
レアメタルに関してはこんな記事がありました。
レアメタル確保で遅れを取る韓国
http://d.hatena.ne.jp/navi-area26-10/20090930/p6
日本は80年代から備蓄をしているとか。