パキスタン、NATO補給路を遮断 越境攻撃に反発

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101001-00000656-san-int
 【ニューデリー=田北真樹子】アフガニスタンで活動する北大西洋条約機構NATO)軍へのパキスタンからの物資補給路が同国政府によって遮断されている。NATO軍の越境攻撃でパキスタン国境警備隊員が死亡したことを受けた報復措置とみられる。

 国境警備隊員3人がNATO主導の国際治安支援部隊(ISAF)の攻撃で死亡したのは9月30日朝。ISAFのヘリコプター2機がアフガン東部からパキスタン北西部部族地域クラム地区に武装勢力を追いかけて越境、空爆した。数時間後には同地区内の別の国境検問所も攻撃したという。

 ISAFは、パキスタン側で武装兵士数人を殺害したことを認めたものの、「自己防衛だ」と主張パキスタン軍はこれに対し、ISAFの越境攻撃は「この1週間で3度目」と強く反発している。

 米紙などによると、9月は米軍無人機によるパキスタン部族地域での空爆が大幅に増え、20件を超えた。アフガンからのヘリによる越境攻撃は無人機ほど多くないものの、9月は越境攻撃の頻度も増したといわれる。背景には、パキスタンを拠点にアフガン国内でISAFを攻撃する武装勢力を、パキスタン政府が野放ししていることに、米軍などがいらだちを強めていることがあるようだ。

 パキスタン国内での越境攻撃や無人空爆への反発は広がる一方だ。1日にはパキスタン南部シンド州シカルプルで、NATO部隊向けの燃料輸送車約30台が武装集団に襲われた。

 パキスタン政府は今回の報復措置で対外的には強気の姿勢を示したものの、NATO軍の「国内通過料」は同国にとって貴重な収入源となっており、通行阻止は一時的だとの見方もある。

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代替ルートはカザフスタン経由があるらしいですが、そっちに移っているのかどうかまでは分かりませんでした。